清宮ボディーはラグビー基準 トレーナー語る育成計画「3年後はメジャーのスラッガーレベル」

[ 2018年5月3日 09:20 ]

パ・リーグ   日本ハム0―1楽天 ( 2018年5月2日    札幌D )

ジムでのトレーニングの様子
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 日本ハム・清宮は調布シニア時代に腰のケガに泣かされた。約1年のリハビリ生活に付き添ったのが、トレーニングジム「デポルターレクラブ」の竹下雄真代表取締役兼トレーナー(39)。フィジカルの土台づくりから始め、高校通算最多の111本塁打につなげた。プロ入り後もトレーニングを担当している竹下氏が、清宮の育成プランを語った。 (取材・構成 東尾 洋樹)

 清宮は早実中1年だった12年に東京北砂リトルの一員としてリトルリーグ世界大会で世界一に輝いたが、翌13年2月に腰を疲労骨折。約1年のリハビリ生活を強いられたが、その時に父・克幸さん(50=ラグビートップリーグ・ヤマハ発動機監督)と面識のあった竹下氏と出会った。

 「1年くらい土台づくりに取り組めたのが大きかった」と竹下氏。まず目を付けたのが遺伝子。「お父さんはラグビー選手としてもトップでお母さん(幸世さん)も慶大ゴルフ部の主将。野球にとってこんないい遺伝子はない」。父が持つフィジカルに、母がゴルフで培った手先の器用さ。その2人の間に生まれた清宮に「これは凄いだろうという期待値があった」と話す。

 目指したのはラグビーを基準としたフィジカルだ。「野球界の中のフィジカルと考えるとブレークスルー(飛躍的な進歩)できない。野球で凄い力があるといっても、力だけで言えばラグビー界の中では下の下ですから」。プロ入りに向けたトレーニングを開始したのは、昨夏の西東京大会決勝で敗退した2日後。「高校生らしい夏休みを過ごしなよ」とメールすると「トレーニングの計画を相談したい」と返信があった。ベンチプレスは100キロ以上を上げるが、突出している部分は下半身。スクワットなどで鍛えられた太腿は競輪選手を上回る73センチ。夏にゆとりがあったハーフパンツが年明けには「パンパンになっていた」と振り返る。

 体重も故障を避けるため年間5%以上増加しないように管理。「1軍で戦えるだけのストレングス(強さ)は高校野球を引退した後からつくった。ラグビー選手のストレングスがあって、彼の野球技術があれば物凄い選手になる。3年後にはメジャーのスラッガーレベルの相場まで持っていきたい」。見据えるのは世界基準。今後も二人三脚で高みを目指す。

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2018年5月3日のニュース