誠也「フルスイング」鉄人魂満弾 天国の衣笠さんに届けた4連勝

[ 2018年4月29日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―5阪神 ( 2018年4月28日    マツダ )

<広・神>3回、鈴木は今季1号となる満塁弾を放つ
Photo By スポニチ

 広島の主砲、鈴木誠也外野手(23)が天国の鉄人にささげるアーチをかけた。28日の阪神戦で2点を追う3回に鮮やかな今季1号逆転満塁弾。6回にも適時二塁打を放ち、計5打点の大暴れだ。上行結腸がんのため23日に71歳で死去した衣笠祥雄氏の“追悼”試合で勝利を手向け、4連勝で今季最多の貯金7へ伸ばした。

 本拠地を埋めた今季最多3万1732人の大観衆はこの瞬間を待っていた。2点を追う3回1死満塁。鈴木がカウント2―2から小野の真ん中高めのカーブを“フルスイング”すると、角度よく舞い上がった打球は左翼最前列に吸い込まれた。

 「今日は衣笠さんの大事な試合なので勝ちたかった。衣笠さんはフルスイングが魅力だった。食らいついてフルスイングし、うまく反応できた」

 偉大な先輩の代名詞である力強い振りを再現し、歓声を一身に浴びた。殊勲のお立ち台でもお決まりの「最高でーす!」を2度絶叫した。右足首を骨折した昨年8月23日のDeNA戦で放って以来、248日ぶりの1号は逆転、そして、通算3本目の満塁弾だ。1点を勝ち越した6回、なおも2死二塁でも岩崎から三塁ベースに当たる適時二塁打を放ち、「ベースに感謝。ありがとう!」と声をはずませた。

 下半身の張りが癒えて1軍復帰し、先発を外れて代打待機した18日からの6試合。ベンチの最前列で大声を張り上げ、イニング間の攻守交代時には先頭に立ってナインを出迎える23歳がいた。

 「みんな頑張っている。みんなで野球をやっているので」

 レギュラーの地歩を固めた2年前、衣笠氏に“チームのために休まず試合に出続けろ”とエールを送られた。先発出場した際はプレーで貢献し、たとえ控えに回っても献身的に動く。その姿勢は、チームを第一に考えた大先輩にも共通するものだ。

 プロ野球歴代最多の2215試合連続出場を誇り、昭和50年代の黄金時代を築いた功労者に哀悼の意を示すため、両軍が試合前に黙とう。勝利を手向けた緒方監督は「偉大な先輩の遺志を受け継ぎ、今後もしっかり戦う」と力を込めた。半旗を掲げ、喪章をつける3連戦。初戦からアーチをささげた鈴木は「チームとして勝ててよかった」と天国の鉄人に一層の活躍を誓った。(江尾 卓也)

 《自身3本目、本家は7本》鈴木(広)が昨季8月23日DeNA戦以来248日ぶりの公式戦アーチ。満塁弾は15年5月9日阪神戦、16年4月26日ヤクルト戦に続く通算3本目となった。なお衣笠祥雄は現役時代に満塁弾を7本打っており、広島選手では山本浩二の11本、新井の8本に次ぎ、現役時代の緒方監督と並ぶ3位の記録。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2018年4月29日のニュース