糸井4号!3安打!初盗塁!借金1も収穫あり「負けて悔しい」

[ 2018年4月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―7広島 ( 2018年4月28日    マツダ )

<広・神>初回1死一塁、一度はアウトの判定もリクエストで判定が覆り、二盗に成功の糸井
Photo By スポニチ

 阪神・糸井嘉男外野手(36)が9連戦の初戦だった28日の広島戦で4号を含む3安打3打点で気を吐いた。いずれも好左腕ジョンソンからの安打で、敵地・マツダスタジアムと合わせて昨季からの好相性は継続。初回にはリクエスト成功で今季初盗塁も記録した。再び借金1を抱えた敗戦で存在感が際立った。

 これぞ「超人」だ。手痛い敗戦の中で糸井が打って走って本領を発揮した。衝撃的な一撃は3点を追う5回に出た。1死一塁。カウント2―1から巧みに腕を畳んでジョンソンの内角ツーシームを完璧に捉えると、打球は右翼席最前列に文字通り突き刺さった。

 「絶対にゲームをひっくり返すという気持ちで打席に入りました。この後も強い気持ちで戦います」

 試合中に球団広報に託した言葉は力強く、実際に一度は3点差を追いついた。15日のヤクルト戦以来、7試合30打席ぶりの4号が猛虎を鼓舞した。

 それだけじゃない。初回は1死三塁から先制の中前適時打。3回の右前打を合わせて16年沢村賞左腕のジョンソンから3打席連続で安打を連ねた。意外にも猛打賞は今季初だ。昨季もジョンソンに対しては7打数3安打、マツダスタジアムでも33打数12安打で打率・364を残していて、年をまたいでも好相性は健在だった。

 足でも魅せた。初回の先制打後、ロサリオの打席ではフルカウントからスタートを切った。アウト判定に対して金本監督がリクエストし、リプレー検証を経てセーフへ覆った。チームにとっても4度目で初のリクエスト成功。福留の二塁打で2点目の本塁を踏んだ。

 移籍1年目の昨季はチーム最多の21盗塁。オフには「もっと走れる」とこだわりを明かしていた。今季初盗塁を足がかりに量産してくれるはずだ。

 首位の広島に競り負けた帰り道では「負けて悔しいです…」と絞り出した。8日ぶりに打率3割台も回復。20打席にわたって快音がなかった一時の低調は完全に脱した。昨季3勝8敗1分けだった敵地マツダスタジアム。糸井がいれば、猛虎は鬼門でも戦える。(巻木 周平)

続きを表示

2018年4月29日のニュース