大谷 自身の経験でマメ治療、準備整える メジャー最多98球投げた

[ 2018年4月26日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス8―7アストロズ ( 2018年4月24日    ヒューストン )

<アストロズ・エンゼルス>5回2死一塁、レディックに101マイルの速球を投げ込む大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が24日(日本時間25日)、アストロズ戦に先発し5回1/3を6安打4失点。メジャー先発投手で今季最速となる101マイル(約163キロ)を2球計測するなど、心配された右手中指のマメの影響もなかった。1点リードでの降板直後に逆転され、今季3勝目は消えたが、チームは再逆転に成功。昨季世界一軍団との首位攻防戦を2連勝し、首位に返り咲いた。

 吠えた。投げるたびに勢いで体が回転する。大谷がギアを上げた。

 「素晴らしい打者が並んでいる中で“自分が持っているものを、それ以上のものを出したい”という気持ちじゃないかな」

 5回だ。フィッシャーの2ランで1点差とされ、なおも2死一塁。4番レディックに対し、3球目の直球がメジャーの今季先発投手で最速となる101マイル(約163キロ)を計測した。さらにフルカウントからの6球目。再び101マイルでファウルさせ、最後はスプリットで右飛に仕留めた。

 6回は先頭グリエルに四球を与えた。マウンドに足を運んだマイク・ソーシア監督から「大丈夫か?いけるか?」と声を掛けられたが、「全然、行けます」と即答。ブレグマンを空振り三振に斬って、救援投手にバトンを託すと、直後に逆転2ランを浴びて自身の白星は消えた。それでも打線が再逆転し、チームは19日以来の地区首位に復帰した。

 この日の直球は37球、6球が100マイル以上をマークした。5四球&4失点は今季自己ワーストも「攻めた結果」と、昨季リーグMVPのアルテューベを3打数無安打、2三振を奪った。王者に能力の高さを見せつけた。

 4月17日のレッドソックス戦で右手中指のマメを悪化させた。その2日後からキャッチボールを欠かさず、ブルペン投球も2度行った。「あのぐらいだったら乾燥させながら、刺激を入れながらだと思う」。自身の経験による治療法で、準備を整えた。

 「結果的に勝ったことは良かった。もう少しいいところを発揮できる場面はあった。次回やりたい」。前人未到の4月3勝&3本塁打は絶望的になったが、メジャー最多98球で交代する際は大きな拍手が起こった。大谷が敵地ファンを魅了した証拠だった。(柳原 直之)

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