広島“衣笠魂”奪首!背番号「3」永遠に 天国へ届けた弔い星

[ 2018年4月25日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―2DeNA ( 2018年4月24日    横浜 )

衣笠さんの背番号「3」を掲げる広島ファン
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 広島が24日のDeNA戦に7―2で快勝し、DeNAを抜いて4日ぶりに首位に浮上した。鈴木誠也外野手(23)が3月31日以来のスタメンに復帰し、打線が序盤から機能。亡くなった球団OBの衣笠祥雄氏に勝利をささげた。

 新たな黄金期を築こうとする赤ヘル軍団が駆け回った。4日ぶりの首位。横浜の夜に弔いの星を輝かせた。

 初回から活発だった。1死から菊池が右翼線への二塁打。続く丸の中越えの適時二塁打で先制した。「食らいついていった。こっちが先制できて理想の展開になった」。4番・バティスタも中前適時打で続いてみせた。

 3―0の5回には、鈴木が1死満塁からの左犠飛で追加点を挙げた。3月31日の中日戦以来となる先発復帰。打順は衣笠氏がかつての黄金時代に多く務めた5番だった。脳裏によみがえったのは、レギュラーに定着した2年前に「鉄人」から贈られた教えだ。

 「“レギュラーとして出るには休まずに、チームのために出続けろ”と言われました。だから、2軍に落ちた時は悔しかった。この言葉は野球人生で一生消えることはないと思います」

 横浜スタジアムでの出場は右足首を骨折した昨年8月23日以来。下半身の張りで一時離脱した悔しさは、バットで晴らした。

 大先輩の訃報に緒方監督も悲痛な表情だった。入団1年目が衣笠氏の現役引退の年と同じ。25年ぶり優勝を果たした2年前には「これから常勝、強いカープをつくってくれ」と励まされた。3連敗で止めた快勝。「シーズン終了後には優勝報告、そして日本一の報告をできるように我々は精いっぱい頑張っていきたい」。決意はさらに固まった。 (河合 洋介)

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2018年4月25日のニュース