独占入手データで判明 向上したマー君の数字に出ない投球の質

[ 2018年4月25日 05:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース14―1ツインズ ( 2018年4月23日    ニューヨーク )

ツインズ戦に先発、7回途中まで1失点で3勝目を挙げたヤンキース・田中
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 ヤンキースの田中が3勝目を挙げた23日ツインズ戦の試合前。アーロン・ブーン監督は過去数試合の投球について「(結果の)数字自体は最高級とは言えなくても、私たちが知っているマサヒロ・タナカに近づいている」と話していた。ふたを開ければ予言通り、6回2/3を3安打1失点。数字に表れない部分とは何だったのか。

 スポニチ本紙は某球団の「スカウティングリポート(スコアラーの分析データ)」を独占入手した(別表画像を参照)。比較対象は、昨年の7月22日マリナーズ戦と今季2登板目の今月5日オリオールズ戦。結果は前者が6回を7安打3失点、後者が6回1/3を6安打3失点と似通っている。しかし、リポートにある通り、今季の方は80点満点で直球とスライダーが60点、スプリットが65点の総合評価。昨季の55、50、60点と比べ、全て今季が上回っていた。

 指揮官は試合前、こうも言っていた。「打者を圧倒している場面も多いが、いくつかのイニングに本塁打を許してしまっている。だから速球の制球が重要になってくる」。登板間に修正を加えた田中は「精度が(今季)一番良かった」という直球を高低、左右に投げ切ることで、スライダー、スプリットの効果をさらに高めた。

 今季これまでも田中は、結果が悪くても「いいものはいいと思ってやっていく」と一定の手応えを見いだしており、他球団もそれを感じていた。内容と結果が一致したのが、今回の登板だった。(杉浦大介通信員)

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