中日ドラ1鈴木博プロ初勝利 チーム最多8試合登板も防御率0.00

[ 2018年4月22日 08:59 ]

セ・リーグ   中日4―3広島 ( 2018年4月21日    ナゴヤD )

<中・広>プロ初勝利を挙げ、ウイニングボールを手に森監督(左)に祝福される鈴木博
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 中日ドラフト1位・鈴木博が力でプロ初勝利をつかんだ。3―3の8回2死二塁でリリーフ。代打・鈴木をカットボールで空振り三振に仕留め、右拳で力強くグラブを叩いた。

 「自分にできることは三振を取ること。そうすれば、次の回の攻撃につながる」

 相手に隙を見せないよう「表情を出すな、笑うな」とヤマハ時代の美甘(みかも)将弘監督に教わったが、自らに課した“禁”を自然に破るほど集中力が極限に達していた。直後の攻撃でモヤが勝ち越し本塁打を放つと、自身初の回またぎで9回も続投。広島の「タナキクマル」を危なげなく3人で封じた。

 チーム最多8試合に登板し、計8回1/3を無失点。自己最速157キロ、この日は151キロに達した直球を最大の武器に、勝利の方程式の一角を担う。ウイニングボールは両親に贈るというが「今までのものは、どれが何か分からなくなって…」と高笑い。一方、手汗で皮がむけやすい体質のため、高校時代は風呂でも右手だけは湯船につけない注意を払ってきた。右腕には豪快さと繊細さが同居する。

 誕生日の3月22日に森監督からもらったシャンパン「モエ・エ・シャンドン」を寮の自室に大事に保管する。「それを飲んで、今日のことは忘れようかなと思います」。一瞬だけ勝利の美酒に浸り、次の戦いへ向かっていく。(桜井 克也)

 ◆鈴木 博志(すずき・ひろし)1997年(平9)3月22日生まれ、静岡県出身の21歳。磐田東では1年夏からベンチ入りも、3年時に右肘の疲労骨折で手術。ヤマハでは17年の都市対抗に新日鉄住金東海REXの補強選手として出場。8強入りに貢献した。同年ドラフト1位で中日入団。1メートル81、95キロ。右投げ右打ち。

 ▼ヤマハ・美甘監督 安定して淡々と投げていたのがいい。本人も言っていたが1年間結果を考えず投げていってほしい。

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