DeNAドラ1東 小さな巨人キラーだ!26年ぶり球団新人2戦2勝

[ 2018年4月20日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA5―0巨人 ( 2018年4月19日    横浜 )

<D・巨>6回2死一塁、ゲレーロを二飛に抑える東
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 快投!連勝!DeNAのドラフト1位・東克樹投手(22)が19日の巨人戦で、7回1/3を4安打6奪三振で無失点。前回登板12日のプロ初勝利に続き、2勝目も巨人からつかんだ。新人が巨人戦で初登板勝利から2戦2勝したのは球団26年ぶり。サウスポーが強い輝きを放ち始めた。

 今季、チームで8回まで続投した先発投手は初めて。自身も未知の領域で、東は先頭・長野を遊ゴロに抑えた。小林には四球。代打・大城に「ゲッツーが理想」と強く腕を振ったが、143キロの直球を中前に運ばれ、一、二塁で降板した。パットンが後続を断つ。「よっしゃー!」。ベンチでひときわ大きな東の声が上がった。

 「自己採点ですか?前回は0点だったけど、今回は90点。変化球を低めに集められたし、リズムも良かった」

 1週間前、敵地の巨人戦で飾ったプロ初勝利は5回1/3で6安打3失点の内容だった。この日は7回1/3を4安打無失点。ラミレス監督が「ルーキーと言って良いのか分からない。ベテランのようだった」と評したように、頭脳的な配球が光った。

 最速は148キロ。前回対戦で3ランを浴びたマギーを2回に速球で三振に仕留め、4番との対戦で直球が走ることを印象付けた上で2巡目からはチェンジアップを決め球にした。子供の頃は巨人ファン。憧れのチームから2戦2勝を挙げ「イメージ通りに投げられた」と胸を張った。

 デビュー戦黒星の後の連勝。いい軌道に乗ったが、開幕までは紆余(うよ)曲折があった。1月の新人合同自主トレ。ウエートトレーニング中、ひそかに利き腕の左手首を痛めていた。「やばいな、とは思いました」。幸いにも軽症だったが、影響で実戦デビューは予定より遅い2月23日の韓国・KIAとの練習試合となった。

 3月中旬には首の違和感を訴え、オープン戦登板は2試合のみ。調整遅れの不安を抱えてシーズンに突入しながら、洞察力で勝機を広げる。「キャンプ中から、10勝できる潜在能力があると言ってきた。1年目の今永よりも上だ」。ラミレス監督から賛辞が飛んだ。

 17日に連勝が8で止まったチーム。仕切り直しの一戦で自身の本拠地初勝利を挙げた東は、人生初のお立ち台で「8連勝を超えられるように、チーム一丸となってやっていきたい」と宣言した。1メートル70と体は小柄でも、存在感は日に日に大きくなっている。 (重光 晋太郎)

 《大洋時代92年有働以来》ルーキーの東(D)が12日に続き巨人戦に2連勝。新人の巨人戦初登板から2戦2勝は13年小川(ヤ)以来。DeNAでは大洋時代の92年に有働=写真=が5月9日、6月2日と先発で記録して以来26年ぶり。左腕では東が初めてだ。今季のDeNAは先発投手が8勝。うち2年目の京山3勝、今季新加入のバリオス2勝、それに東2勝と昨年までチーム未勝利の3人で7勝を挙げている。

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