巨人・山口俊、古巣止めた!熱投133球14Kで移籍後初完投

[ 2018年4月18日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人3―2DeNA ( 2018年4月17日    ハードオフ新潟 )

完投勝利し、雄叫びを上げる山口俊
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 巨人の山口俊投手(30)が17日、DeNA戦で2勝目を今季初完投で飾った。133球を投げ抜き、5安打2失点。自己最多となる14三振を奪い、古巣から初白星を挙げた。チームの連敗を2で止め、古巣の連勝を8で止める熱投。移籍2年目での初完投は、最下位に沈むチームにとっても今季初完投となる大きな1勝となった。

 ベンチに戻ると即答した。「どうだ?」。「行きます」。8回終了時。山口俊は、斎藤投手総合コーチに答えた。

 「最後まで投げるつもりでやっていた。尻上がりに良くなって、その結果完投できた」。3回に逆転を許したが、4回から5イニング連続で3者凡退の無安打投球。6者連続奪三振もあり、最後は代打・中川大から自己最多14個目の三振を奪って、吠えた。今季2勝目はチームの完投一番乗りだ。

 「1歩」の小さな変化で大仕事をやった。3日の中日戦で今季初勝利し「勝ちがつくと気持ちも楽になる。良い意味でアバウトでもいい」と静止時に左足を1歩広げて楽にし、より力感のないフォームを求めた。「(左足の)開き幅が狭いと、動きがブレた時に体の開きが早くなる」と説明する。投球時、捕手に向かって踏み出す際に踏み込む幅も広がり、球は威力を増した。

 地方特有の低くて軟らかいマウンド。4回以降は「軸足にためて体重移動した」と対応した。変化を恐れないから完投できる。FA移籍前年の16年は、菅野と並ぶリーグトップ5完投。「完投能力」を買われ移籍したが、暴行トラブルで昨季後半戦に出場しなかった。133球。2年ぶり完投劇に「いっぱいいっぱいです。キツかった」と笑った。

 上原が一時的に「勝利の方程式」を外れただけに完投は大きい。前回10日の同じDeNA戦では、上原が8回に3失点して逆転負け。山口俊は、降板後にベンチ最前線で声を上げる上原にタオルを届けた。「実績のある方のそういう姿を見せてもらった」と戦う姿に、感銘を受けた。

 高橋監督は「スタミナもあるし、最後の最後まで力強いボールが行った」と称えた。筒香には全22球で、半分を超える13球が内角。内角低めのフォークで空振り三振も奪い「内角に投げきり、残像を残したと思う」と、2戦目の投手につないだ。肌寒い新潟で半袖、打席でもフルスイング。強い気持ちで完投した。 (神田 佑)

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2018年4月18日のニュース