西武・多和田 初完投で3戦3勝 昨季とは“別人”右のエース候補

[ 2018年4月15日 05:30 ]

パ・リーグ   西武5―1楽天 ( 2018年4月14日    楽天生命パーク )

<楽・西>完投勝利の多和田
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 ベンチ裏で西武・多和田は辻監督から右手をガッチリと握られ、笑みがこぼれた。

 「打線が早く(点を)取ってくれたので、どんどん投げることができた」

 危なげなかった。5回までわずか1安打投球。6回は1死から岡島に右前打されたが、続く足立を遊ゴロ併殺。8回は1点を失ったが、なお2死二、三塁で、代打・渡辺直を空振り三振に斬った。「スライダーが曲がりすぎて制球できなかった。フォークボールでうまく投げられた」。6回の足立、8回の渡辺直の決め球はいずれもフォークボール。宝刀スライダーにこだわらず、捕手・森との機転の利いたモデルチェンジが生きた。

 辻監督から7回時点で「完投しろ」との激励に応え、9回4安打1失点で、チームの今季完投勝利一番乗り。昨年は開幕ローテーション入りも、右肩痛も重なり初勝利は7月だった。「去年は花粉症で使いものにならなかった。この時期は戦力じゃなかった」と指揮官は語る。今年もオープン戦は防御率10・13だった。それでも開幕2戦目に指名された。昨年11勝した野上が巨人にFA移籍し、2桁勝利投手は菊池だけとなった。右の柱として期待する指揮官の思いに応え、菊池に続く3戦3勝となった。

 13日に25歳となり、練習前に「25歳になりました。今年もよろしくお願いします」とナインの前で頭を下げ笑いを誘った。一昨年7勝、昨年5勝に「2年間、納得できない数字だった。活躍したい」と3年目への決意を語る。今季初勝利は新婚初白星となり、自らの誕生日を祝う3勝目。うれしい春が続く右腕に飛躍の予感が漂う。 (春川 英樹)

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