井口ロッテ 西武止めた 足使って4安打で5得点、42歳福浦は二塁打

[ 2018年4月11日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ5―2西武 ( 2018年4月10日    ZOZOマリン )

<ロ・西>2勝目を挙げた石川(右)を出迎える井口監督
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 2―1の7回無死、ロッテ・福浦は1安打に抑えられていた十亀の143キロ直球を左翼線二塁打。1死三塁から田村の中犠飛で追加点が入り、流れは決まった。2162試合。安打製造機と呼ばれた故榎本喜八を抜いて、球団最多出場記録を更新した夜。通算2000安打へ「M32」とする一打で花を添えた。

 「プロの世界でこんなに長く野球ができると思いませんでした。(記念のボードで)実感が湧いてきた」

 プロ25年目。5日までの大阪遠征(対オリックス)では、シートノックで一塁に入ろうとした際、足がもつれ転倒する場面があった。「想像した以上に足にきていた」と笑い飛ばしたが、開幕から全試合出場の疲労は、プロ25年目の42歳にダメージを蓄積させる。だが、出続ける。井口監督との約束があるからだ。「代打も含めて必ず、全試合使うぞ」。偉業達成へ背中を押してくれる指揮官の思いも背負う。この夜も取材を終えると一人、ウエートルームへ消えた。

 3盗塁を決めたチームは4安打5得点とハイブリッド攻撃。開幕から突っ走った西武の連勝を8で止めた。1試合3犠飛は13年3月30日のオリックス戦以来5年ぶり。「マリーンズらしい、足も絡めた攻撃でしたね」と井口監督はにやり。貯金も再び、今季最多タイの2に戻した。

 次なる偉業へ。そう、話題を振られた背番号9は首を横に振る。「チームが勝つことが一番。試合に出る以上はそれだけですよ」。不言実行。その姿が、チームを鼓舞する。 (福浦 健太郎)

 ▽榎本喜八 1936年12月5日、東京都生まれ。左投げ左打ち。早実から55年毎日(現ロッテ)にテスト入団。孤高の天才打者といわれ、68年に史上最年少の31歳7カ月で通算2000安打を達成した。12年3月14日没。享年75。

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