西武 27年ぶり8連勝!91年と18年、どちらが強い?

[ 2018年4月8日 19:07 ]

パ・リーグ   西武7―4オリックス ( 2018年4月8日    メットライフ )

<西・オ>7回無死満塁、逆転の左前2点適時打を放った外崎の打席で生還した山川(右)、森(左)らを迎える大喜びの西武ナイン
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 西武が逆転勝ちでオリックスを3タテ。開幕8連勝をマークして西武として91年の球団記録に並んだ。(西鉄時代を含めば54年の11連勝)

 今は負ける気がしないのではないか。7回に得意の集中打であっさり逆転。91年の連勝記録に並びスタンドのファンも西武のフラッグを振って大喜びだった。

 そこで91年の西武と今のチーム、どっちが強い?と考えてみた。91年は1番に現監督である辻発彦を置き、平野謙、秋山幸二、清原和博、デストラーデ、石毛宏典と並び左翼に森博幸を入れて7番、伊東勤、田辺徳雄と続いた。唯一左翼のポジションに右の笘篠誠治、左の吉竹春樹らを相手投手に応じて起用したくらいで、他は不動のオーダーだった。

 しぶとい辻が出れば平野がきっちり送りクリーンアップに任せる。AK砲に神経を使ったところでデストラーデが控え、長打もある石毛がさらに追い打ちをかける展開だった。おまけにデストラーデはスイッチヒッター。左右で本塁打を打てるから救援投手の左右は関係なかったし、清原ですら展開次第で進塁打を打つ徹底ぶり。相手がリードしていても毎イニング気を遣う打線のため終盤疲れから打ち込まれることも多々あった。

 18年版は秋山翔吾、源田壮亮の1、2番に9番金子侑司と足でかき回せる“辻監督好み”のオーダーがいい。オープン戦不振だった山川穂高が本来の打撃で、メヒアを控えに追いやっている森友哉の5番も効いている。外国人に頼らず、自分の役目を果たしている。しかも8試合中、1イニングに4安打以上の集中攻撃が5試合もある。この日逆転打を放った外崎修汰は「1点くらい返せると思っていた。ここだと思って打ちました」とチーム全体が乗っている状態を証明した。

 投手も、この日の先発ウルフに勝ちはつかなかったが7試合連続で先発に勝ちがついた。3点くらいは打線が取り返してくれるという相乗効果でいい流れになっている。91年も工藤公康、郭泰源、渡辺智男に渡辺久信、石井丈裕に潮崎哲也、鹿取義隆の救援陣と安定していた。唯一言うなら守備。91年版は守備から崩れることはほとんどなかった。

 この日の6回、三塁横の当たりを中村剛也が安打にし炭谷銀仁朗、山川がともにバント処理を悪送球。無死満塁となるところオリックスの走塁ミスに助けられ切り抜けたが、不安は残る。91年の8連勝を選手として経験している辻監督も“強さ”は感じていないのではないか。

 さて、日本シリーズも制し日本一になった91年を超えられるか。10日からのロッテ戦が楽しみである。(91年西武担当 落合 紳哉)

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