阪神・福留、意地のV打 前日好機で凡退「気持ちでいった」

[ 2018年4月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―1中日 ( 2018年4月7日    京セラD )

初回2死一・二塁、福留は中前に先制適時打を放つ
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 阪神は7日の中日戦(京セラドーム大阪)に3―1で競り勝ち、今季のホーム初勝利を飾った。初回2死一、二塁から福留孝介外野手(40)が中日の新外国人・ジーから先制の中前適時打。6日の試合では2度チャンスで凡退していた主将の意地の一打が決勝打となり、難敵から白星をもぎ取った。

 若虎二人を引き連れて主将がお立ち台に上ると、京セラドームに一際大きな歓声が起こった。秋山の力投も見事。大山の2ランもすごかった。だが、試合を動かしたのはやはり背番号8。今季初のホームでのヒーローインタビューで“福留節”がさく裂した。

 「きのうことごとくチャンスを僕自身がつぶして、チームに迷惑をかけてしまっていたんで“気持ちでいきました”」

 気持ちで…のくだりは、直前にインタビューで答えた秋山のパクリ。自身の状態を聞かれても「よくわかりませーん」と、お決まりの返しでファンを沸かせた。「後輩に負けていられない?」との質問には「えっ?何すか?」と聞こえないふり?をはさんでから「まだまだ若い選手に負けないという気持ちだけでやっています!」と力強く宣言した。

 3月30日の開幕・巨人戦で菅野から放った1号ソロに続く、値千金の先制打だった。初回2死一、二塁の第1打席、ジーの6球目の外角ツーシームを中前にはじき返した。中日の新助っ人には3月18日のオープン戦でチームが6回3安打無失点に抑えられていた。自身も2打数無安打だったが、公式戦での初対決でリベンジした。

 「きのうの悔しさを持って、自分もきょう球場に来ているわけだし。その中で、第1打席で、ああやってみんながつないでくれたところで僕が何とかできたのは良かった」

 本人が何度も繰り返したように、前夜の試合では得点圏に走者を置いた2度の打席でいずれも凡退。2―2の6回1死二、三塁の絶好の勝ち越し機では投ゴロに倒れ、勝利を呼び込めなかった。そんな嫌な流れを払拭し、チームを勇気づけたことに大きな意味がある。二遊間をゴロでしぶとく破った一打に、金本監督も「ラッキーな当たりといえばラッキーかもしれませんけど、人のいないところに打つのも野球なんでね」と目を細めた。

 主将の今季2度目の決勝打でチームも再び貯金1。ひと振りで勝負を決める頼もしさには、年々磨きがかかっている。 (山添 晴治)

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2018年4月8日のニュース