西武、多和田も勝った!開幕7戦連続先発白星 64年ぶりプロ野球タイ記録

[ 2018年4月8日 05:42 ]

パ・リーグ   西武6―3オリックス ( 2018年4月7日    メットライフD )

力投する西武先発の多和田
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 強い。試合後、西武・辻監督は思わずほくそ笑んだ。「連勝、連勝と言われて耳にタコができてるよ」。球団にとって27年ぶりの開幕7連勝。その全てで先発投手に白星が付くのは54年の南海以来、実に64年ぶりのプロ野球タイ記録だ。歴史の扉をノックする好投を見せたのは、3年目右腕の多和田だった。

 「やられっ放しだったし、“やり返そう”と思っていた。真っすぐが走っていた」

 昨季0勝4敗、防御率8・24と苦手だったオリックス打線に臆せず立ち向かう。威力満点の直球は140キロ台後半。試合前に土肥投手コーチが指揮官に「(ボールが)うなってます!」と興奮気味に報告したほど。そこに90キロ台のカーブ、フォークなども織り交ぜ、5回までノーヒット投球。西口投手コーチからは「奇跡だな」といじられたが、7回5安打2失点にまとめた。

 もう一つの難敵にも立ち向かっている。悩みの種の花粉症。多和田が例年春先に調子が上がらない要因だったが、今は昨年12月に結婚した愛妻の献身的なサポートに支えられている。手料理のメニューの一つが「レンコンのはさみ揚げ」。レンコンには花粉症に効果があるとされる成分タンニンなどが含まれ、連日、食卓に並ぶ。「(症状は)だいぶ楽ですね。勝って恩返しをしたい」。この日の朝はレンコン入りの味噌汁を飲んで出陣。その夫人や両親が観戦する前で、レンコンパワーを発揮し今季2勝目をつかみ取った。

 「先発が粘って、打線が先に点を取ったのが6試合か。投打がうまくかみ合っているから、7つ勝てているんだ」と辻監督。開幕前は投手陣がウイークポイントとされたが、ふたを開ければ怒濤(どとう)の快進撃。強い。指揮官の耳のタコは、まだまだ大きくなるかもしれない。 (鈴木 勝巳)

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2018年4月8日のニュース