大谷「出来過ぎ」2戦連発 球団新人初本拠デビュー2試合連続弾

[ 2018年4月6日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3―2インディアンス ( 2018年4月4日    アナハイム )

<エンゼルス・インディアンス>5回、2試合連続となる2ランを放つ大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が4日(日本時間5日)のインディアンス戦に「8番・DH」でフル出場。2点を追う5回に2試合連発となる中越え2号同点2ランを放ち勝利に貢献した。昨年2度目のサイ・ヤング賞を獲得したコリー・クルバー投手(31)を攻略。本拠地デビューから2戦連発は球団史上6人目で新人では初。また歴史の扉を開いた。

 足早にダイヤモンドを駆け抜けた。2点を追う5回2死二塁。大谷がクルバーの92マイル(約148キロ)外角直球を捉えた。ライナー性の打球は中堅後方へ伸び、エンゼルスタジアム名物の「ロックパイル」と呼ばれる岩山の麓に飛び込んだ。

 「今日も確信はなかった。二塁に走者がいて、安打でいいと思ってしっかりコンパクトに打ったつもりだった。何とか越えてくれて良かった」

 前夜の本拠初打席初アーチに続く2試合連発だ。14、17年のサイ・ヤング賞投手で、3月29日にはマリナーズ・イチローを2打席凡退に封じた右腕から打った。2球続けて内角をえぐられた後の3球目の外角速球に反応し「たまたまあの球は投げミス。そこを打てたのは僕にとってラッキーだった」。3回は内角球直後の外角直球で見逃し三振。それより甘く入ったとはいえ、捉えた打球速度は100マイル(約161キロ、スタットキャスト調べ)を計測。自身節目の日米通算50号となった。

 クルバーと初対戦となった先月14日のオープン戦では徹底的に内角攻めを受け、バットも折られた。何度も映像で球筋を確認し、リベンジの時を待った。「今日も内角がしっかりきていた。レベルの高い投手。投げミスが極端に少ない」。頭と体に内角球の残像を刻みつつ、外角球にしっかり踏み込んだ。過去の対戦、そしてこの日の1打席目の攻め方を受けての対応力が、1961年に創設した球団の新人初となる本拠地デビューからの2試合連発を生んだ。

 1918年のベーブ・ルース以来の2桁勝利&2桁本塁打はもはや夢ではない。当時のルースは2勝&2発を達成したのがチーム18試合目のこと。チーム10試合目となる次回登板の8日(日本時間9日)のアスレチックス戦に勝てば、ルースを上回るペースとなる。試合前にはブルペンで15球。打撃練習がない代わりに、初めて本拠のマウンドに立ちシャドー投球でイメージを膨らませた。

 延長10回にも中前打を放ち2試合連続複数安打を記録した。「凄く順調に来ている。本塁打が打てるのも予想してなかった。出来過ぎなんじゃないかと思う」。二刀流の勢いは止まりそうにない。(柳原 直之)

 ▼インディアンス・クルバー 大体うまく投げられたが、一つのミスで2点を取られた。1打席目と同じで、2打席目もフォーシームを外に投げたのだが甘く入った。

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