【夏100回でリベンジ】智弁和歌山・東妻 首脳陣の期待に応え成長

[ 2018年4月5日 09:30 ]

第90回選抜高校野球大会最終日・決勝   智弁和歌山2―5大阪桐蔭 ( 2018年4月4日    甲子園 )

<大阪桐蔭・智弁和歌山>4回、マウンドの池田(左)に声をかける智弁和歌山・東妻
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 甲子園で5試合を戦い抜いた。智弁和歌山・東妻は悔しさを押し殺し「下級生でこれだけの経験をさせてもらい、感謝しています」と話した。

 日体大の今秋ドラフト候補右腕・勇輔を兄に持つ。遠投120メートルの強肩を買われ、高校から捕手に。首脳陣からの厳しい声を一身に受けて成長している。3回戦の国学院栃木戦前。仲間を鼓舞する言葉をかけられず、97年夏の全国優勝時の捕手で、阪神などでプレーした中谷仁コーチから「勝つ気あんのか!」と一喝された。

 大会中は急性胃腸炎で発熱し、食事も満足に取れなかった。尊敬する兄からLINEで届く激励を心の支えに全試合フル出場。この日は4回に先制の2点打を放つ奮闘だった。

 敗れたが中谷コーチに「良かったんちゃうか」と声をかけられ、「しっかり打者を見られた」と胸を張った。決戦を終え、やりたいことを聞かれると「家のご飯が食べたい」と16歳らしい一面も見せた。マスクの下でその表情を引き締め、100回目の夏で大阪桐蔭にリベンジする。 (松井 いつき) =終わり=

 ◆東妻 純平(あづま・じゅんぺい)2001年(平13)7月3日生まれ、和歌山県出身の16歳。小1から野球を始める。紀伊中時代は紀州ボーイズで遊撃手、外野手。智弁和歌山では1年夏から捕手でベンチ入りし、1年秋から正捕手。1メートル72、74キロ。右投げ右打ち。

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