大阪桐蔭 手負いの藤原&根尾で春連覇へ王手「全員で日本一」

[ 2018年4月4日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会準決勝   大阪桐蔭3―2三重 ( 2018年4月3日    甲子園 )

11回2死、大川を空振り三振に仕留めて、雄叫びを上げる大阪桐蔭・根尾
Photo By スポニチ

 準決勝2試合があり、史上3校目の春連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)と智弁和歌山(和歌山)がともに延長戦を制し、決勝に進んだ。大阪桐蔭は9回に同点とし、今秋ドラフト1位候補の藤原恭大外野手(3年)が延長12回にサヨナラ二塁打。5回から登板した同1位候補の根尾昂内野手(3年)が8回無失点と好救援した。智弁和歌山は最大5点差をはね返し、東海大相模(神奈川)を延長10回の末に撃破。18年ぶりの決勝進出を決めた。

 手負いの4番が激戦にピリオドを打った。今大会から導入されたタイブレーク突入寸前の延長12回2死一塁。大阪桐蔭の藤原は初球の直球をフルスイングで仕留めた。快音を残した打球は、大歓声に後押しされるように左中間を真っ二つに割った。一塁走者の青地がサヨナラの生還。ヒーローは歓喜のお立ち台で声を張り上げた。

 「無我夢中でした。根尾が頑張ってくれていたので、4番の自分が絶対に打たなければと思いました。最高にうれしかったです」

 昨年10月に負傷した右膝の回復が遅れ、今大会は本来の1番ではなく、準決勝までの全4試合で4番に座る。「なぜこんなに弱い体なのか。自分自身に腹が立つ」――。胸に去来したのは常に焦りの感情だけだった。10回2死から四球を選び、根尾の打席時に2球連続でスタートを切った。「膝はどうなってもいい」。2球ともノーサイン。それだけ勝利を欲していた。西谷浩一監督は「彼の底力を見た」と称えた一方で、藤原には「仮病じゃないのか?」と笑顔で突っ込みを入れた。

 逆転勝ちへの流れをつくった根尾も手負いだった。遊撃で先発したが、5回から登板し、8回4安打9奪三振の力投で無失点。甲子園初先発だった3回戦の明秀学園日立戦に続き、今大会最速タイの147キロを叩き出した。「0点に抑えれば、最後の最後に何かが起こる」。3月にあった沖縄での招待試合で中指のマメをつぶしていた。明秀学園日立戦の2回に再び同箇所のマメをつぶしたが、力の限り腕を振った。

 1年生部員23人が初めて一塁側アルプス席から声援を送る中、史上3校目の春連覇へ王手をかけた。藤原は「(2、3年生)41人の力を合わせて全員で日本一を取りにいく」と決意を示せば、新チーム結成後初めて先行を許す中で勝利を収めた中川主将も「優勝と準優勝では100点と0点の違いがある」と言葉に力を込めた。

 昨春胴上げ投手になった根尾は「連戦連投は向こうも一緒。気持ちで投げる」と自身初の連投に覚悟を示した。選抜で2年連続胴上げ投手となれば、史上初の快挙だ。いざ平成最後の春連覇へ、一丸で突き進む。(吉仲 博幸)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2018年4月4日のニュース