マエケン 開幕2連敗ド軍救った 圧巻10Kメジャー30勝

[ 2018年4月2日 05:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース5―0ジャイアンツ ( 2018年3月31日    ロサンゼルス )

<ドジャース・ジャイアンツ>5回5安打無失点、10奪三振でメジャー通算30勝を達成した前田(AP)
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 ドジャース・前田健太投手(29)が「奪三振ショー」を演じ、開幕3戦目でチームを初勝利に導いた。5回5安打無失点、10奪三振で、メジャー通算30勝を達成した。

 「大した節目でもない。とにかく投げる時はチームが勝てるように努力するだけ」。歩みを振り返ろうとはせず、この1勝の価値を強調した。同地区の宿敵ジャイアンツに、1943年のレッズ以来75年ぶりとなる0―1での開幕2連敗と最悪の船出となっていた。

 初回の3三振で空気を一変させた。2回2死一、二塁のピンチも三振で切り抜けるなど、2〜4回は2個ずつと三振の山を築く。最速94マイル(約151キロ)の直球に力があり、スライダーを自在に操った。5回、最後の打者マカチェンもスライダーで空振り三振に斬り、16年7月10日のパドレス戦での13三振以来、自身2度目の2桁奪三振。90球と球数は増えたが「目いっぱい力を入れて、どれくらいのボールを投げられるのか、疲労がくるのかを試したい部分もあった。そんなに疲れを感じたわけでもないし、まだいける感覚があった」と余力もうかがわせた。

 試合前、29年ぶりにリーグ制覇した昨季のチャンピオンリング贈呈式が行われた。登板前のため参加できなかったが「改めてワールドチャンピオンリングが欲しいなと思った」。昨季ポストシーズンでは不慣れな中継ぎで9試合に投げ、わずか1失点とフル回転。ワールドシリーズでも4試合に登板したが、第7戦でアストロズに敗れた。頂点まで届かなかったあと1勝をつかむため、チームを力づける今季1勝目。30年ぶりの悲願へ、前田がしっかり立て直した。

 《歴代3位タイの速さ》前田がメジャー通算30勝を挙げた。日本投手12人目で、現在米球界在籍では4人目。62試合での到達は、野茂とダルビッシュに並ぶ歴代3位タイの速さ。3投手とも3年目のシーズン初登板で到達している。最速は54試合目の松坂で唯一2年目(の22試合目)に到達。59試合の田中(3年目の15試合目)が次ぐ。

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2018年4月2日のニュース