明秀学園日立・増田が見せた男気 痛み止め飲みバット振り込む 夏へ「イチから…」

[ 2018年3月31日 12:04 ]

第90回選抜高校野球大会第9日・3回戦   大阪桐蔭5―1明秀学園日立 ( 2018年3月31日    甲子園 )

<大阪桐蔭・明秀日立>5回1死、二ゴロに倒れた増田(左)
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 明秀学園日立は9回こそ1点を返したが、自慢の強打線が8回まで2安打と沈黙。主将の増田は「完敗でした。根尾君は本当に良い投手だった。打とうと思っても打てなかった」と肩を落とした。

 中学時代のチームメートだった大阪桐蔭の中川と念願の甲子園での対戦だった。主将同士、試合前のオーダー交換で顔を合わせた。会話はなかったがじゃんけんでは勝って「先勝」。予定通り先攻をとった。しかし2安打1打点の中川に対し、増田は無安打。「良い打者だなと。まだまだ力が及ばなかった」と振り返った。

 左手首の痛みとも戦っていた。甲子園に入った時はすでにバットが握れない状態が続き、痛み止めを飲んでいた。それでも「試合に出られなくなったら嫌だ」と病院には行かず、練習ではテーピングを施してバットを振った。「試合では相手に痛そうとか思われたくないので巻かない」と増田らしい男気ものぞかせていた。

 試合後は張り詰めていた気持ちがとぎれたかのように「手のひらと甲が両方痛い。病院に行きます」とこぼし、左手を見つめた。関東随一の強打線をもってしても「大阪桐蔭の壁は大きかった」。100回目の夏へ「イチから振り込んでまた甲子園に来て、もう1度大阪桐蔭にリベンジしたい」と前を向いた。

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2018年3月31日のニュース