ヤンキース・ブーン新監督 マー君称える「成熟した好投手による質の高い投球」

[ 2018年3月31日 16:10 ]

ア・リーグ   ヤンキース4―2ブルージェイズ ( 2018年3月30日    トロント )

今季初登板で6回1失点と好投したヤンキース・田中(AP)
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 田中の6回3安打1失点の好投がもたらした、ヤンキースの開幕2連勝。アーロン・ブーン新監督は、手放しで右腕を称えた。

 「6回を効率的に投げ切る投球は印象的だった。スプリット、それ以外の持ち球も最高の出来ではなかった。それでもゲームをつくり、少ない球数で終盤まで投げてくれた」。この日の6イニングに要した球数は79球で、1イニング平均は約13・17球。規定投球回到達者でア・リーグトップの数字をマークした16年の14・70球を上回る、効率的な投球に感嘆した。

 オフに3年契約で就任したブーン監督は現役時代、ヤ軍で天国と地獄を味わった。03年のリーグ優勝決定シリーズ第7戦で、延長11回に劇的なサヨナラ本塁打。しかし、自らの不注意により運命が暗転した。同年オフに契約上禁止されていたバスケットボールに興じている最中、左膝のじん帯を断裂して翌シーズン絶望となり解雇された。

 09年限りで現役を引退後はテレビで解説者を務め、指導者の経験はない。采配については未知数。しかし、徹底したデータ分析が流行している近年の大リーグでは、監督には戦術面や洞察力よりも、選手を心地よくプレーさせるコミュニケーション力が重視される傾向がある。温かくて接しやすい人柄がブライアン・キャッシュマンGMの目に留まった。

 田中への賛辞は止まらなかった。「成熟した好投手による質の高い投球だった。速球を1球だけ打たれたが、無四球で、ほとんどのケースでストライクゾーン内で制球していた。彼とゲーリー(・サンチェス捕手)は一緒によくやってくれた」。右腕セベリーノと新加入の大砲スタントンが活躍した前夜に続く快勝で、チームは7年ぶりの開幕2連勝。新指揮官のもと、09年以来の世界一へ最高のスタートを切った。

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2018年3月31日のニュース