大谷 米仕様ノーステップ新打法で快音、OP戦初2戦連続安打

[ 2018年3月28日 05:30 ]

オープン戦   エンゼルス4―1ドジャース ( 2018年3月26日    ロサンゼルス )

<ドジャース・エンゼルス>4回無死、左前打を放つ大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)は26日(日本時間27日)、ドジャースタジアムで行われたドジャース戦に「8番・DH」で出場。初めてメジャーの本拠地でプレーし、4回に左前へオープン戦初の2試合連続安打をマークした。ノーステップ気味の新打法に手応えをつかみ、29日(同30日)のアスレチックスとの開幕戦ではDHでの出場が濃厚。二刀流がまずは打者でメジャーデビューする。

 右足を上げず、内側に少しだけひねる。4回、大谷はほぼノーステップで左腕ヒルが投じた88マイル(約142キロ)の外角直球を逆らわずに捉え、打球は逆方向の左前で弾んだ。

 「(打撃フォームで)省けるところは、どんどん省いていければいいと思っている。良い感覚で入れた」

 オープン戦初の2試合連続安打。苦しむことで、知恵が生まれた。左脇を大きく開ける構えはそのままで、早めにトップの位置もつくった。「形は変わっているように見えるけど、そんなに変わっていない。トップに入る過程を省いたくらい」。試合前のフリー打撃から改良したフォームを試し、試合でも全4打席で実践。ヒルはメジャー通算50勝で昨季12勝を挙げている。しかも上、横と変則で、老かいなベテラン左腕から打ったことに価値がある。4打数1安打ながら、6回の一直も強烈な打球だった。

 キャンプ中、大谷は「直球というより、(投球)フォーム自体にワンテンポ遅れる印象がある」と話したことがあった。メジャーの投手はテークバックがコンパクトで、日本の投手のように投球モーションに「間」がない投手が多い。大きく右足を上げる大谷にとってはタイミングが取りづらい要因の一つだった。登板翌日のため欠場した前日も打撃練習で汗を流した。「(投手は)いろいろな投げ方があるけど、それにアジャストしやすい」と効果を語り、「飛距離も変わっていない」と手応えを口にした。

 同じ南カリフォルニア地区を本拠とし、高速道路で約1時間の距離に位置する両球団が激突した「フリーウエー・シリーズ」。敵地のドジャースタジアムで初めてメジャーの本拠地でプレーし、ナイターも初めて。「伝統があって、凄い奇麗だった。凄く楽しかった」と声を弾ませた。

 マイク・ソーシア監督は27日(日本時間28日)の同戦でも「2、3打席立てるように」とDH起用を明言。29日(同30日)のアスレチックスとの開幕戦はDHでのメジャーデビューが濃厚だ。「いろいろなものをやりながら、探しながら、良いものをつくっていければ」。転んでもただでは起きない。二刀流は着実に進化している。(ロサンゼルス・柳原直之)

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