巨人・岡本 5年ぶりOP戦首位呼ん打 阿部抑え開幕「6番・一塁」

[ 2018年3月26日 05:33 ]

オープン戦   巨人4―3楽天 ( 2018年3月25日    東京D )

<巨・楽>7回2死満塁、中前2点打を放つ巨人・岡本
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 「甘い」コースではなかった。高めいっぱいの球を、巨人・岡本は押し込んだ。「追い込まれていたので奇麗な当たりではなかったけど、何とか打ち返せて良かった」

 0―2の7回2死満塁。1ボール2ストライクから宋家豪(ソン・チャーホウ)のワンバウンドのスライダーにこらえた。「昨年なら振ったかも。我慢した」。その直後、高めの直球を中前へ運ぶ同点の2点適時打。力で、阿部と争ってきた一塁の開幕スタメンを確実にした。

 キャンプは連日1000スイング。休養日も「キツすぎて動けませんでした」と体のケアに充てた。野球漬けの日々。気分転換は「甘い物が好きなので食べること」。帰京してからは自宅近くのスイーツ店に足を運ぶ。1メートル85、96キロのスイーツ男子は、イチゴミルク味のタピオカドリンクでリフレッシュする。

 甘くないプロの世界。二岡打撃コーチの指導で新たな練習も取り入れた。通常はグリップに小指をかけて打つが、フリー打撃でバットのグリップから指2本分も余らせた。「自身最短」スタイルで「追い込まれた場面を想定した」と5分間打ち続けたこともある。同点打も指をグリップにかけずに短く持った。

 オープン戦15打点で球団の日本選手では01年松井秀喜以来、17年ぶりの打点王。4本塁打も放って「昨年より飛距離が出る」と実感し、高橋監督も「日に日に成長してくれている。昨年とは少し違ってきている」と評した。岡本の同点打から、長野の右中間2点二塁打で逆転勝利。リーグ優勝した13年以来、5年ぶりにオープン戦を首位で終えた。

 「6番・一塁」で2年連続の開幕スタメンに向かう。阿部を代打の切り札にすることで戦略の幅は広がるが、シーズン中も競争は続く。「開幕1軍だったら、そこからが勝負」と岡本。昨年は開幕からわずか12試合の出場で4月21日に2軍降格となった。自身に甘えはない。 (神田 佑)

 ≪5年ぶり8度目≫60年以降、巨人のオープン戦1位は13年以来5年ぶり8度目。過去、7度の公式戦最終順位は優勝4度、2位2度、3位1度と全てAクラス入りしている。もっとも、昨年オープン戦1位のロッテは公式戦最下位。90年以降、オープン戦1位で公式戦も優勝したのは90、98、08年西武、13年巨人の計4度と意外に少ない。

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