智弁和歌山 背番号18が投打のヒーローに「振ったら当たった」

[ 2018年3月26日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会第3日・2回戦   智弁和歌山4―2富山商 ( 2018年3月25日    甲子園 )

<富山商・智弁和歌山>5回、2番手で登板し、帽子を飛ばしながら力投する智弁和歌山・池田
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 2回戦3試合が行われた。智弁和歌山は富山商と対戦し、2番手の池田陽佑投手(2年)が好救援し、8回に決勝の中前適時打を放った。大会前に体調を崩したエースの平田龍輝投手(3年)が登板しなかった中で、チームを救う活躍。高嶋仁監督(71)は甲子園最多の勝利数を65に伸ばした。智弁学園(奈良)は日大山形を5―3で下した。

 強打の智弁和歌山に7年ぶりの春1勝を呼び込んだのは、昨秋の公式戦打率・000の2年生投手だった。池田は同点の8回2死一、二塁から中前に勝ち越し打。殊勲の背番号18は「振ったら当たった。うれしいしかない」と屈託なく笑った。

 投げてもチームを救った。5回に同点に追いつかれ、なお2死一塁。ピンチで先発の小堀を救援し、4回1/3を無失点に抑えた。大会前の練習試合でスライダーを打ち込まれていた右腕は、強気に内角へ直球を投げ続けた。打者のバットをことごとく詰まらせ「きっちりコースに投げたら打ち取れた。甲子園はめちゃくちゃ投げやすかった」と振り返った。

 背番号1の平田が大会前にウイルス性腸炎を発症。池田は試合前日、3年生の小堀と2人で1試合を任せることを伝えられると「2人で3点に抑えよう」と誓い合った。チームに垂れ込めていた暗雲を吹き飛ばす2失点リレー。エース不在をものともしなかった。

 甲子園最多の勝利数を65に伸ばした高嶋監督は前日の練習場所が明徳義塾と同じだったことを明かした。「馬淵監督が“智弁和歌山とやるまで負けられん”と言っていた。負けるわけにはいかんなと」。敵将はこの日50勝目。互いに勝ち進めば、準決勝で激突する。 (吉仲 博幸)

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