巨人・岡本 無観客でも連発 一塁開幕スタメン争いで阿部をリード

[ 2018年3月22日 08:08 ]

実戦形式の合同練習   巨人5―3ヤクルト ( 2018年3月21日    東京ドーム )

<ヤ・巨>実戦形式の合同練習の7回2死、岡本はソロを放ち、誰もいないライトスタンドを背にベースを回る
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 21日に神宮球場で予定されていた巨人とヤクルトのオープン戦は悪天候のため中止となり、急きょ、巨人の本拠・東京ドームで実戦形式の合同練習が行われた。無観客の中で、巨人の岡本和真内野手(21)が2本塁打をマーク。オープン戦では4本塁打と絶好調で、異例のゲームでもアーチを描き、2年連続となる開幕スタメンに大きく前進した。

 土壇場での値千金の一撃だったが、東京ドームが歓喜で沸くことはない。カッコーン。座席に当たって響き渡った音が、岡本の逆転3ランを表現した。

 「昨日打ててなかった。今日良い形で、と思っていた」。1点を追う9回1死一、二塁でヤクルトの守護神候補・石山のスライダーを左中間に運んだ。7回にも松岡のフォークを左翼席中段に叩き込む一時同点のソロ。2打席連発の4打点に、高橋監督は「失投をいかに逃さず打てるか。今日の2本は良かったと思う」とうなった。

 オープン戦と合わせ、計6発。それでも、プロ4年目の21歳は「まだまだなので」と満足する様子はみじんもない。「自分には長打が求められている」と和製大砲としての自覚も十分だ。自信を深められる機会を得たのも、球団の迅速な対応があったからだ。

 神宮球場でのオープン戦が予定されていたが、気象情報で悪天候になることが予想されていた。巨人側は前日までに東京ドームが利用可能であることを確認し、試合形式の合同練習をヤクルト側に打診していた。セ・リーグには前日に届け出を提出済み。オープン戦中止が決まり、異例の計画は実現した。

 オープン戦ではヤクルトがホームだったため、巨人は本拠地にもかかわらず先攻に。ユニホームもビジター用を着て、敵地での試合を「再現」した。岡本の3ランも後攻なら逆転サヨナラだった。そして無観客。打球音とミットの音が響く独特の空間だったが、主将の坂本勇は「みんな良い集中力を持ってやれた」と振り返った。

 最後のオープンとなる、23日からの楽天3連戦(東京ドーム)はベストメンバーを組む可能性が高い。村田ヘッド兼バッテリーコーチは「(調子が)ええ方を使うよ」と明言。阿部と争う一塁は現状では岡本がリードする。記録に残らない2発が開幕スタメンをさらに引き寄せた。 (池田 翔太郎)

 ▼巨人・ゲレーロ(4回に同点の左越えソロを放ち、巨人移籍後、東京ドームで初アーチ)自分も(東京ドームでの本塁打量産を)願っている。岡本がいるのはチームにも大きい。

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