ロッテ石川、完全復活6回無失点「全部良かった」井口監督も絶賛

[ 2018年3月21日 08:29 ]

オープン戦   ロッテ0―0西武 ( 2018年3月20日    メットライフD )

力投するロッテの先発・石川
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 「野球は技術」が持論だ。ロッテ・石川はその言葉通りの投球術を見せた。西武打線を6回4安打無失点。3勝11敗に終わった昨季とは別人の仕上がりだ。「良かったです。全部良かったと思う」。どちらかといえば後ろ向きな性格の男が、試合後、珍しく、手応えを口にしていた。

 光ったのは4番・山川との対決。4回1死一塁、2球連続の内角攻めで追い込むと最後は高めからストライクゾーンへ108キロカーブを入れ、見逃しの三振。五角形のベースの奥行きを利用した。

 0―0の6回2死三塁では上下左右を駆使した。直球とシュートを内外角へ交互に2球ずつで2ボール2ストライク。5球目は高めへつり球の直球、6球目のシンカーはファウルされたが、最後は内角の145キロで空振り三振だ。

 昨季WBCに選ばれた影響もあってシーズンは絶不調。今季はオープン戦3試合で防御率1・38、13回で4四球と「技」の生命線である制球が戻った。「心配性」と公言し、休日も常に野球を考える。「オフにすると再起動に時間がかかる」。思いついたことを実践する。その繰り返しで光をつかんだ。

 16年に2人でバッテリー賞に輝いた女房役の田村は「久しぶりにいい時の石川さんでしたね」と笑顔。井口監督も「非常にいい投球」と絶賛した。

 開幕2カード目の4月3日のオリックス初戦(京セラドーム)の先発が内定。中6日で10日の西武戦(ZOZOマリン)では、ともに無失点で譲らなかった十亀と再戦の可能性が高い。昨季球団ワースト87敗からの雪辱へ、涌井と二枚看板を背負う男が完全復活だ。(福浦 健太郎)

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2018年3月21日のニュース