甲子園出場校の監督が他校のノック!?新宮・古角氏 ノックが苦手な明治・島岡監督に代わり実施

[ 2018年3月9日 16:35 ]

2010年甲子園に訪れた向陽の前身・海草中OBの古角俊郎さん
Photo By スポニチ

 今年で90回を迎える選抜高校野球(23日開幕、甲子園)。数々のドラマを生んだ大会だが、なにか面白い話はないかと探していたら、明大野球部史にこんな談話が載っていた。

 「甲子園出場校の監督で他校のノックをしたのは私だけだろう」

 談話の主は和歌山・海草中(現向陽)で全国制覇し明大に進学、卒業後は新宮の監督に就任していた古角(こすみ)俊郎氏。どういうこと?と調べてみたら51年(昭26)の第23回大会でのことだった。当時、試合に備えての練習は甲子園の隣にあった甲陽学院のグラウンドを借りて行っていた。これは甲陽学院が移転する77年まで続いた。

 甲子園での試合に備え練習を終えグラウンドを出ようとしたときだった。「おい古角、いいところにいた。ノックしてくれ」声の主は次に練習を控えた明治の島岡吉郎監督だった。明大野球部の名物監督として有名だが、戦後すぐ明治中の監督に就任、3度甲子園に出場したことはあまり知られていない。

 大学時代は応援団長で野球部OBではない島岡監督の申し出に古角監督は驚き「勘弁してください」と1度は断った。しかし明大野球部の先輩でコーチとして明治に帯同していた岩田敏氏(東海大野球部初代監督)からも「ノックをしてやれよ」と言われて引き受けた。

 新宮のユニホームを着た監督が明治の選手にノックする。想像しただけでも楽しい。小学校時代に野球の経験はあってもノックがうまく打てない島岡監督ならではのエピソード。この大会、新宮は残念ながら初戦敗退。明治は古角監督のノックが効いたのかベスト4に進出した。

続きを表示

この記事のフォト

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2018年3月9日のニュース