正義、鮮やか“変身”3人斬り 開幕1軍へ「力を出すことに集中」

[ 2018年3月8日 07:44 ]

オープン戦   ソフトバンク2―3西武 ( 2018年3月7日    ヤフオクD )

<ソ・西>ソフトバンク3番手の田中
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 ソフトバンクの16年ドラフト1位右腕・田中正義投手(23)が7日、オープン戦2度目の登板で見違える姿を見せた。西武戦の6回から3番手で登板し、2番源田から4番山川まで上位打線を3者凡退。本拠地ヤフオクドームの1軍マウンドに初めて上がった4日の阪神戦から鮮やかな“変身”で開幕1軍へアピールに成功した。

 最高球速は3日前と同じ149キロ。でも、球質が変わった。6回1死。田中が3番浅村の胸元に直球を投げ込み、見逃し三振を奪った。続く山川も直球で遊ゴロ。全力で腕を振り、1回を3人で斬った。

 「ちょっとずつ前に進んでいる。調子自体は悪くなかった。いいところも悪いところもあったので、整理してやっていきたい」

 4日の阪神戦(ヤフオクドーム)では2回を投げ無失点だったが、制球に苦しみ3四球を与えていた。この日はストライクゾーンで勝負する内容に「コースを狙い過ぎずに。自分の力を出すことに集中した」と手応えを口にした。

 ルーキーイヤーの昨年は右肩を痛めた影響もあり、1軍での登板はなかった。オフには和田の自主トレに同行し地味なトレーニングが、いかに投球につながるかを実感した。メディシンボールを使うメニューなど、一切妥協をしない先輩の姿に「全然違いました」と、自らの甘さを知った。キャンプ前には先発へのこだわりがあったが、短いイニングを力で押すタイプと自覚し、「開幕1軍」を目標に定めた。

 キャンプでは右手中指のマメの影響で出遅れた。競争を勝ち抜くためには、結果を残し続けるしかない。「悪かったのは真っすぐ以外のボール」と、フォークの精度はまだ低く、今後は連投など中継ぎ投手として、クリアすべき課題は残る。

 それでも、この日の全力投球は、首脳陣にはアピールとなった。工藤監督は「徐々に階段を昇っている。1イニングに対する集中力も出るようになった。ああいう感じを続けていけば良くなってくる」と評価した。開幕まで約3週間。田中は「次に向けて練習したい」と浮かれることはなかった。

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2018年3月8日のニュース