阪神・才木、開幕ローテ前進！４回無失点も「まだまだ上を」

オープン戦   阪神３―５ＤｅＮＡ （ 2018年3月6日    甲子園 ）

７回終了後、ベンチに戻る際、北條（左）に声をかけられ笑顔をみせる才木
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　はっきりと見えている目標をつかみ取るため、脱落するわけにはいかない。高卒２年目、弱冠１９歳の阪神・才木が４回１安打無失点、４奪三振。球威抜群の真っすぐでＤｅＮＡ打線を沈黙させ、開幕ローテーション入りへ大きく前進した。

　「４回無失点というのは自信につながりますけど、まだまだ上を見て、直していかないといけないところはたくさんある。しっかりアピールして、ローテーション入りのチャンスがあるならどんどん狙っていきたい」

　先発した藤浪を上回るような快投だった。５回からマウンドに上がり、下位打線を簡単に３者凡退。圧巻だったのは６回だ。リードオフマンの桑原を高めの直球で空振り三振に仕留めると、昨季は同僚だった大和をフォークでバットに空を切らせた。続く楠本も高めの威力あるボール球を振らせ３者連続三振。４イニング目の８回２死から倉本に中前打されたが、ロペス、宮崎ら筒香を除く主力打者を抑え込んだ。

　「今日はスライダーでもストライクが取れたり、真っすぐで押していけるところもあった。その辺りは良かったと思います」

　ストレートの球速、球威はプロでも一級品に近く、昨秋の高知・安芸キャンプでは、直々にブルペンで打席に立ってチェックした金本監督に「あのインハイは無理でしょう。なかなか前に飛ばすのは」と言わしめた。課題だった変化球の制球が安定しはじめたことで、速球がより生きるようになってきている。指揮官から「あとはスタミナやね、先発ローテは。４回以降５、６、７回のスタミナ。それが見たかったけどね。次回かな」と高い要求をされたのも、成長を認められたからこそだ。

　「今日投げた中では全然、疲れは感じなかった」と才木。藤浪が力投し、７日の同戦に先発予定の小野も好調。ドラフト２位左腕・高橋遥の評価も急上昇中の先発ローテ争いは、いよいよ伯仲してきた。　（山添　晴治）