“巨人・上原”近日中に誕生 日本復帰へ決意の帰国「一日でも早く決めたい」

[ 2018年3月6日 05:30 ]

米国から帰国し報道陣の質問に答える上原
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 カブスからFAとなっている上原浩治投手(42)が5日、滞在先の米国から成田空港着の航空機で帰国した。熟考の末に日本球界復帰を決断したことを明かし、リリーフ陣が手薄な巨人が、近日中に正式なオファーを出す見込みだ。上原も獲得に熱心な古巣に愛着を抱いており、入団への障害はなさそう。10年ぶりに「巨人・上原」が誕生する。

 上原の顔はすっきりとしていた。米国滞在中に家族や代理人らとの話し合いを終え、帰国した。成田空港で取材に応じると、日本球界復帰へ気持ちが傾いているのか問われ「そうですね、はい」と素直な心境を明かした。

 日本球界復帰を決めたことで、古巣の巨人が獲得に動きだす。これまでも水面下で上原サイドに接触。近日中にも再度、連絡を取り、正式オファーを出す見込みだ。上原も「そういう話はうれしいですよね」と獲得に積極的な古巣の姿勢に感謝。相思相愛とみられ、入団は自然な流れだ。

 1月には野球教室を行った福島市内で、「(メジャー契約がなく)マイナーだったらもうやめます」とメジャーでの現役続行にこだわる意向を示していた。当時はこれが本心。ところが過去に例がないほど米FA市場が停滞し、上原の交渉も進展せず。ブログにも「代理人と連絡は取っているものの、やはりいい話はないみたいで…」とつづっていた。野球を続けたいという純粋な思いから、徐々に日本球界での現役続行に気持ちは傾いていった。

 上原の復帰が実現すれば、Bクラスから巻き返しを図る巨人にもこれ以上ない補強となる。チームのリリーフ陣で勝ちパターンである「勝利の方程式」入りが決まっているのは、来日7年目のマシソンと昨季の守護神・カミネロのみ。沢村も4日のヤクルトとのオープン戦で1年ぶりの1軍登板を果たしたばかり。日米で活躍した上原が加われば、ブルペンの厚みは一気に増す。同じ1975年4月3日生まれで現役時代から親交のある高橋監督にとっても心強い存在になりそうだ。

 開幕は30日の阪神戦(東京ドーム)。残り1カ月をきっている。10年ぶりに本格投球するNPB球への順応や、サインプレーなど確認すべき課題はあるが「手を挙げてくれる球団がありますから、そこと話をして。一日でも早く決めたい」とうなずく。時間は限られているが経験、実績ともに豊富な上原ならば、開幕に間に合わせることも可能。巨人のユニホームに袖を通す日が、まもなく訪れそうだ。(川手 達矢)

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2018年3月6日のニュース