【キヨシスタイル】侍ジャパン 東京五輪へ出てこいキムタクばりスーパーサブ

[ 2018年3月6日 11:00 ]

アテネ五輪ではスーパーサブとして活躍した木村拓也氏
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 いいねえ。2020年東京五輪を見据えた若き侍ジャパン。オーストラリア代表相手に2試合連続完封勝利だよ。悲願の金メダル獲得に向け、期待が膨らんでくる。

 千賀、則本を中心とする投手陣。筒香、柳田を核として松本、上林、外崎らが脇を固める打線。稲葉監督が「選考は今回の選手たちが軸」と話しているように、本番は今回のメンバーが中心になるんだろうな。

 その方針については賛成だ。ただ、五輪では選手枠との戦いがある。今回の強化試合はWBCと同じ28人だったけど、五輪では24人に絞られる。この4人の差はとてつもなく大きい。

 ちなみにプロ野球公式戦は28人登録してベンチ入りできるのは25人。たいてい登板予定のない先発投手が3人外れる。五輪はそれより1人少ない人数で戦わなきゃならないのだ。

 この枠の中でいかにバランスの取れたチーム編成をするか。ポイントは捕手を何人入れるかだ。特殊技能を必要とするポジションだけに、ケガした場合のことを考えれば3人入れたい。でも、そうすると他にしわ寄せがいく。

 私がヘッド兼打撃コーチを仰せつかった04年アテネ五輪は城島、相川の2人にする代わり内外野に加えて捕手もできるキムタク(木村拓也)を選んだ。彼がいるおかげで投手を11人入れることができた。

 星野仙一さんが指揮を執った08年北京五輪は捕手を阿部、里崎、矢野の3人入れて投手は10人。1人少ないだけで継投が難しかったと思う。捕手3人制のしわ寄せが投手陣にいったのだ。

 20年東京五輪にはキムタクのようなスーパーサブが欲しいな。捕手は即席でできるポジションじゃない。私は中学1年、高校3年のときに1年ずつマスクをかぶらされて、その難しさは十分に分かっている。

 キムタクのように捕手としてプロ入りし、その後、打撃を買われて内野か外野にコンバートされた選手。どこかにいるはずだ。

 出てこい!マスクをかぶれるスーパーサブ!

 侍ジャパンが君を求めている。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2018年3月6日のニュース