松坂、収穫の2回2失点 本拠開幕カード巨人戦先発に前進

[ 2018年3月5日 05:30 ]

オープン戦   中日7―11楽天 ( 2018年3月4日    ナゴヤD )

力投する松坂
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 投げられる喜び、打たれた悔しさ。全てが収穫だった。スタンドを埋めた観客3万1282人の万雷の拍手。中日の松坂が西武時代の05年5月31日以来4660日ぶりに、そして移籍後は初めて本拠となるナゴヤドームのマウンドに上がった。

 「久しぶりに公式戦さながらの雰囲気を味わわせてもらって感謝している。それが一番」

 初回は13球で3者凡退。悔しさをにじませたのは2回2死三塁からアマダーに浴びた一発だ。123キロの外角スライダーが高めに甘く入り「一番投げちゃいけない球。シーズンでああいうミスがないようにしたい」。2回2安打2失点。降板後は捕手の大野奨と配球について意見を交わした。裏を返せば、それだけ勝負を意識した実戦モードに入っている証拠。右肩の故障で実戦から遠ざかっていた昨季までとは雲泥の差で、森監督も「そういうところまで来たのか、ということ」と状態の良さを喜んだ。

 この日は全体練習に参加せず、グラウンドに姿を見せたのは試合開始約45分前。そこから一人でウオーミングアップ、遠投などを行った。「登板日は自分のペースで動いていいとのことだったので」とメジャー流調整。実戦初登板だった2月26日の韓国・ハンファ戦に続き、「ブルペンであまりに悪かった」とワインドアップを封印した。全てセットポジションから投げ、最速は前回を1キロ上回る144キロ。それでも「平成の怪物」は「(数字を)聞いても寂しい」。だからこそ変化球の精度が生命線となる。

 次回登板は古巣・西武戦となる14日が濃厚で「3、4回とイニングを増やしたい。このペースでいって大丈夫だな、というのが今はある」。オープン戦の登板は残り2試合を予定。本拠地開幕カードとなる4月3日からの巨人3連戦での先発に向け、いよいよ戦闘モードに突入する。 (徳原 麗奈)

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2018年3月5日のニュース