中崎&今村 いざ出陣 3日から今春実戦初登板へ

[ 2018年3月3日 05:30 ]

キャッチボールを行う中崎
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 いざ出陣だ。広島の勝利の方程式を担う中崎、今村が西武とのオープン戦(3日=佐賀、4日=長崎)で、満を持して今春初の実戦登板を果たす。4週間後の開幕をにらみ、じっくりと土台づくりに励んだ今春。自身の役割についてはともに無頓着だが、内容と結果で立場を、より強固なものにするつもりだ。

 3日は、佐賀みどりの森県営球場が舞台。辻監督との同県出身監督対決を前に、緒方監督は「勝ち負け抜きにして、いい試合をしたい」と語るが、この試合で今春初実戦に臨むのが中崎だ。

 「しっかり投げられればいい。投げたら何かが出てくる。悪い球があれば、直していかないといけない。シーズンをにらんで」

 本番モード宣言。今春の歩みは順調だ。打者を相手に初めて投げたのは19日。再習得に励むチェンジアップに手応えを感じ取り、直球は144キロを計測した。見守った指揮官は「この時期にない球を投げている」と絶賛。ただ、中崎自身の現状評価は厳しい。

 「今はフォームにブレがある。いい時を維持できていないので、修正していきたい」

 今村の初出番は翌4日。大きなモチベーションがある。故郷の長崎ビッグNスタジアムでの登板。新人だった2010年、当時湘南の筒香(DeNA)を三振に斬ったフレッシュ球宴に投げて以来8年ぶりの凱旋登板だ。

 「学生時代はよく投げたけど、プロに入って1軍では1度も登板がない。オープン戦とはいえ楽しみ」

 沖縄では実戦の登板予定がなかったため、例年以上に下半身を鍛え抜いた。宿舎から球場まで、往復約9キロをほぼ毎日ランニング。「オープン戦やシーズンに入ると移動が重なり、走る量が制限されるので今のうちに」。満を持しての初実戦。テーマは明確だ。

 「まずは結果を残すこと。その中で一つ一つの球種への反応やフォームを確認し、自分の状態を把握したい」

 順当なら中崎がクローザー、今村はセットアッパー。勝利の方程式を任されるのは確実だが、彼らは個人の役割よりもチームの勝利に固執する。高い意識を持つ2人の今春第一歩。期待を持って見守りたい。(江尾 卓也)

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