Dバックス平野2失点で黒星 変化球を痛打「教訓にしないと」

[ 2018年3月2日 05:30 ]

オープン戦   ダイヤモンドバックス3―9ロッキーズ ( 2018年2月28日    スコッツデール )

ロッキーズ戦の5回に登板し、1回を3安打2失点で黒星を喫したダイヤモンドバックス・平野
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 ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手(33)が、メジャーへの適応の難しさに直面している。28日(日本時間1日)、ロッキーズとのオープン戦に1―1の5回から登板。1回を3安打2失点で敗戦投手となった。

 降板後にトレーニングを済ませ、報道陣の前に姿を見せた平野は「自分のレベルを上げていかないといけない。打たれたのを教訓としていかないと」と真剣な眼差しで語った。収穫を得た一方で、反省が口をついた。

 ポイントは1死後に6番マクマホンを迎えた場面。カウント2ボール1ストライクから、91マイル(約146キロ)の直球で空振りを奪った後だ。2球連続で出た直球のサインに首を振り、甘いフォークを右中間二塁打された。「何を軸にするか。この打者は真っすぐとか、そういうのを勉強しないと」。同時に「日本でも一緒ですけど、甘いと痛打される。追い込んでからなので、より低くとか意識しないと」と悔やんだ。

 収穫は直球の制球。1回1失点で「ど真ん中にしか投げられないような感覚だった」という24日インディアンス戦の前回登板とは異なり「ある程度コーナーに投げられるようになった」と振り返った。トーリ・ロブロ監督も「1試合目より真っすぐの制球が良くなった。一方でフォークが何度も甘く入った。今はこっちの野球を学んでいる段階」と同様の印象を口にした。

 今月8日に34歳になるベテラン。オリックス時代の開幕までの調整は、まず直球を磨いて変化球は「オープン戦、紅白戦で投げる前くらいに投げられたら」と徐々に仕上げていた。しかし、メジャーはキャンプインからオープン戦開始までが約2週間と日本より短い。「そういうのに慣れていかないと」と痛感している。

 他にも「やはり滑る」というメジャー球、「京セラ(ドーム)も硬いと言われましたが、こっちの方がずっと硬い」というマウンドは適応が必要。さらに、日本ではあまり使わなかった高めの直球のサインが出ることもあり「結構難しい。抜けたボールもあった。抜けたら意味がない」と自身に言い聞かせるように話した。

 オープン戦は2試合連続の失点。守護神候補の一人として期待されていることもあり、メジャー1年目でも悠長に構えるつもりは毛頭ない。「しっかり抑えられるところを見せないと、信用してもらえない。日本の実績だけでは駄目。アピールしないと。ゼロに抑えるのを目標に次の試合は投げていきたい」。課題を受け止め、前を向いた。 (スコッツデール・奥田秀樹通信員)

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2018年3月2日のニュース