世界の千賀、ナゴヤ圧投凱旋だ 侍&ソフトB“W開幕投手”

[ 2018年3月2日 08:45 ]

国際強化試合   日本―オーストラリア ( 2018年3月3日    ナゴヤD )

キャッチボールで調整する千賀(右)に声をかける稲葉監督
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 2020年東京五輪の金メダルを目指す侍ジャパンが1日、ナゴヤ球場での全体練習で始動した。稲葉篤紀監督(45)就任後は初めてトップチームが集まり、オーストラリアとの侍ジャパンシリーズに臨む。注目の初陣3日は千賀滉大投手(25=ソフトバンク)が先発することが分かった。所属チームとの“ダブル開幕投手”の大役で、地元愛知県で故郷に錦を飾る。

 千賀は稲葉監督が熱視線を送る中、ブルペンで愛妻・甲斐相手に40球を投げた。日本から唯一ベストナインに選ばれ大ブレークした昨年のWBC以来、1年ぶりとなる日の丸。「独特の雰囲気で久しぶりという感じ。でも注目は前回のWBCよりもされていると思うし、期待に応えたい」と自覚をのぞかせた。

 同じ愛知県出身の指揮官の下、凱旋登板になる。昨年のオールスター第1戦でも育成出身初の球宴先発としてナゴヤドームで登板。「名古屋で今度は日の丸。オールスターも投げましたが、また違った気持ちもある」。昨年5月に故郷・蒲郡市初のスポーツ栄誉賞を受賞し、年末には観光大使を委嘱された。球界では無名だった高校時代までを過ごした地元への思いは強い。

 「千賀はいい球を投げていて楽しみ。先発投手は短いイニングになる。本人たちには伝えています」。稲葉監督は先発投手の明言こそしなかったが千賀への期待は隠さなかった。WBCでもコーチとしてともに戦い、特に外国人打者相手に落ちるフォークが有効であると実感した。1月の段階で先行選出し「あのフォークは彼独特のボール。これから絶対に必要になる投手」と柱に据える考えだ。

 ソフトバンクでは3月30日の開幕オリックス戦(ヤフオクドーム)の先発を託されている。2月24日の紅白戦は2回5安打5失点だったが「体調面は順調。選ばれたからにはやらなくてはという気持ちです」と千賀。稲葉ジャパントップチーム初陣、世界中を驚かせたお化けフォークで船頭に立つ。 (後藤 茂樹)

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2018年3月2日のニュース