侍J稲葉監督「4番・筒香への期待は大きい」今も凄いがまだ発展途上

[ 2018年2月27日 10:00 ]

侍ジャパンへの思いを語る稲葉監督
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 3月3日、4日の「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018 日本VSオーストラリア」に出場する侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)がスポニチ本紙のインタビューに答えた。昨年7月に就任し、若い世代で臨んだ昨年11月のアジアチャンピオンシップで優勝。20年東京五輪の金メダルの目標へ、トップチームとしては初陣となる一戦に臨む心境を語った。 (後藤 茂樹)

 ――稲葉監督の中でこの2試合の強化試合の位置付けは?

 「私が監督に就任してトップチームとして初めての集まり。東京五輪へ向けての土台づくりであり第一歩です。今いる本当のトップを、しっかりと集めたい。その中に何人か見てみたい若い選手も入れて。そのバランスを見ながら編成しました」

 ――試合の中でのテーマはどう持たせる?

 「私の野球、考えをしっかりとみんなに伝えていく。国際大会に慣れていく、というのもあります。また、オーストラリアには、過去あまり相性が良くない。もし五輪に出場してくれば、2年半後に対戦する選手たちも多い。ある程度情報収集もしないといけない」

 ――目指す野球として「機動力+パワー」を掲げているが?

 「国際大会を勝っていくには、これからはパワーも重要だとWBCで感じました。投手はある程度は通用します。でも打者はスモールベースボールでは、あのパワー系の動く球を打ち返せない。それをはね返すパワーがこれからは必要。そういう意味でも4番の筒香選手に懸ける期待というのは大きいですね」

 ――稲葉監督自身も09年WBCで4番を経験された。監督として4番に求めるものは何になるのか?

 「当時は、本当の4番として、どっしり打つという選手がまだいなかったと思うんです。原監督も迷っていたと思います。機動力もしっかり使いながら、何でもできる4番、という意味で私を置いてくれたんだと思います。でも今は筒香選手のように、ああいうしっかりとした4番がいるので。09年とは違うし、その方がチームとして安定感もあると思う」

 ――筒香は歴代の4番打者たちに肩を並べる域に達しているか?

 「今でもジャパンの4番として十分凄いと思っています。物足りないとかはないが、彼自身を見ればまだ発展途上なのではないかと期待させられる。あれだけの成績を残しても、向上心を持ちまだ上を目指す。彼の姿勢は周りにもいい影響を与える。口数は多くないが、野球界のことも考えながら発信してくれている。トップチームの先頭でやっていってもらえる選手です」

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2018年2月27日のニュース