大谷「凄く勉強になった」OP戦2失点デビュー、課題は2つ

[ 2018年2月26日 05:30 ]

オープン戦   エンゼルス6―5ブルワーズ ( 2018年2月24日    テンピ )

<エンゼルス・ブルワーズ>2回無死、この回先頭のブロクストン(右)に左越えソロを被弾する大谷
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が24日(日本時間25日)、ブルワーズ戦でオープン戦初登板初先発し、1回1/3を2安打2失点だった。2回先頭打者に左越えソロを浴びるなど、イニング間の準備に課題を残し、スライダーの制球もつかなかった。課題と収穫を胸に、早ければ26日(同27日)のパドレス戦にDHで打者デビューする。

 初回に最速97マイル(約156キロ)を記録した大谷だったが、明らかに球速、球威がなかった。2回、先頭に昨季20本塁打の右打者・ブロクストンを迎えた場面だ。初球141キロ、2球目はファウルの後、カウント1―1から投じた3球目、144キロの真ん中直球を狙い打たれ、左翼席にライナーで運ばれた。

 「日本はイニング間にキャッチボールができる。そこは今日は違ったなと思った。攻撃も点を取ってくれて長かった。体を温めながら、なおかつキャッチボールができない中で、どうやって2イニング目の先頭を抑えるかは凄く勉強になった」

 初回は捕手の失策も絡み先制を許したが、裏の攻撃で味方が逆転に成功。攻撃時間は16分18秒あった。一度、ベンチ裏へ下がるなどしたが、マウンドでの投球練習だけでは全力で臨めなかった。続くフランクリンを左飛に打ち取り降板。日本とは異なり、イニング間のベンチ前でのキャッチボールが禁止されている大リーグで、対策は不可欠となった。

 メジャー球への対応にも球種によって差があった。「スライダーがあまり決まらなかった。カウント(を取る)球がちょっと苦労した」と振り返ったように、2球投げた同球種はいずれもワンバウンドとなった。この日のアリゾナ州の湿度は30%を切り、乾燥でボールはさらに滑った。一方でフォークボールで2三振を奪ったことは収穫だった。

 マイク・ソーシア監督は「来週の初め頃にDHで起用する」と明言。早ければ26日のパドレス戦で打者デビューする。投手としては、中5日で3月2日(日本時間3日)のカブス戦に登板予定と実戦で二刀流を磨く。

 「1回目の登板からビシビシ決まることはない。内容はともかく、凄く楽しかった。打者でも投球でも楽しんで、結果を求めながら頑張りたい」

 課題と収穫があった31球のデビュー戦。大谷の表情は夢舞台で戦う希望に満ちていた。(柳原 直之)

 ▼エ軍マイク・ソーシア監督 初めてにしては良かった。思った通り。次の段階にいく第1ステップ。

 ▼エ軍チャールズ・ナギー投手コーチ この時期は空気が冷たいしアリゾナではボールが滑る。スライダーは特に難しい。もっと暖かくなれば大丈夫。

 ▼日本ハム・栗山監督 見たよ。いろいろなことを感じた。オープン戦のうちに修正ポイントを見つけてくれると信じています。簡単にうまくいかない、大きく成長するところに行ったわけだから。

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