広島・奨成、初の盗塁阻止!走攻守で躍動「しっかり続けていきたい」

[ 2018年2月25日 09:35 ]

4回、中井の盗塁を刺す中村奨
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 広島のドラフト1位、中村奨成捕手(18=広陵)が24日、巨人との2軍練習試合(サンマリン宮崎)で「7番・捕手」として初めて先発マスクを被った。実戦3度目にして打撃では初の適時打を放ち、守備でも初の盗塁阻止に成功。今春キャンプ最後の実戦で躍動した。

 中村奨は見せ場を逃さなかった。4回無死一塁。亀井の打席で初球ボールの際、一塁走者の中井が試みたディレードスチールに素早く反応した。矢のような送球を二塁に突き刺し、悠々と盗塁を阻止。「あれは、まあまあですね」。前日23日は盗塁を刺そうとした二塁送球が逸れて三塁進塁を許したばかり。タイミング的には当然の阻止でも、冷静に対処して同じ失敗を繰り返さなかった。

 手応えを感じたのは配球面だ。2軍とはいえ、立岡、脇谷、亀井ら1軍経験者がズラリと並んだ巨人打線に対して中村恭、タバーレス、新人のケムナの3投手をリードし、計6回1失点にまとめた。

 「(中村)恭平さんと組ませてもらって、思ったよりもビビらずにリードできたかなと思います。ケムナさんもゼロに抑えられてよかった」

 過去2試合はDHで先発し、途中から捕手に回った。やはり、先発マスクは格別。前日に倉2軍バッテリーコーチから言い渡され、「むちゃくちゃ楽しみっすね。しっかりリードできるようにしないと」と気持ちを高ぶらせていた。しかも、過去2戦の社会人と違ってプロ同士の対戦。階段は着実に上がった。

 打撃でも魅せた。3回は1軍で通算414試合登板を誇る森福の135キロの直球を完璧に捉えた中前打。7回1死三塁ではフルカウントから坂本工の6球目をしぶとく右前へ。初適時打になった。3度の実戦で計11打数5安打。「1打席目は内容もよかった。少しずつ結果も出てきたので、しっかり続けていきたい」とうなずいた。

 適時打後は二盗を狙って失敗。3回も打者ファウルの際にスタートを切っていた。過去2戦で打順1番を任されたように50メートル6秒0も武器で、積極果敢な姿勢もまぶしい。「盗塁も、もっと精度を上げていかないといけない。投げるほうもまだ上げていきたい」。走攻守すべてで大器を思わせる鼓動が春の宮崎から聞こえてきた。(河合 洋介)

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2018年2月25日のニュース