王さん 上林に金言 脱力打法「試合はミートでいい」

[ 2018年2月22日 05:30 ]

王会長(右)の前でロングティーをする上林
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 ソフトバンクの上林誠知外野手(22)が21日、王貞治球団会長(77)から金言を授かった。予定していた紅白戦が悪天候で中止となり、王会長が見守る中、グラウンドでロングティーを敢行。直々に脱力したスイングの秘けつを伝授された若き大砲候補が、昨年を上回る打球の飛距離に自信をつかんだ。

 上林のバットが快音を響かせる。宮崎キャンプで恒例としている「100発」ロングティーだが、この日は緊張感が違った。

 「凄いな。飛ばしてるな!」

 王会長の感心したような声が上林の耳にも届いた。一塁側のホームベース付近から100球柵越えするまで続ける途中、王会長から言葉をかけられた。「試合のときも(今のような)ミートでいいよ」。打球を飛ばすのに最大出力を必要としないタイプの選手がいる。「世界の王」がそうだし、上林もそうだと認めていた。

 「俺も脇腹にボールをぶつけられてそういう感覚を身に付けた」

 王会長の経験談に上林がうなずいた。100球柵越えを達成しても、きれいな打球が場外へ飛ぶまで6発おまけも付いた。終わったときはスタンドから拍手が起きた。

 上林は「うれしいですね。今日はいい感じで打てていた」と手応えを口にした。そして、「動画を見ると、王会長もゆったりとタイミングを取って振り切らないでホームランを打っている。一番ホームランを打っている方なので言っていることは正しいと思う」と言葉を続けた。

 昨季はプロ4年目で右翼の定位置をつかみ、134試合で13本塁打を記録。侍ジャパンにも選出され、勢いに乗る22歳に王会長も「かなり今年やるんじゃないかな。楽しみだね」と期待した。「自分でも(打球が)飛んでいると思う」と上林。王会長直伝の脱力打法で今年も大暴れする。

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2018年2月22日のニュース