阪神・大山 異例抜てき侍J初選出 見て!聞いて!盗む!

[ 2018年2月21日 08:19 ]

早出特守で打球に食らいつく大山
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 3月3、4日のオーストラリア代表との強化試合(3日・ナゴヤドーム、4日・京セラドーム)に出場する侍ジャパンの代表選手28人が20日に沖縄市内のホテルで発表され、阪神・大山悠輔内野手(22)が初選出された。

 若手中心の構成ながら新人だった昨季75試合出場の実績からすれば異例の抜てき。超一流の選手から技と知識を学び、猛虎に持ち帰る意気込みを明かした。

 大山の計り知れないポテンシャルを見抜いていたのは、金本監督だけではなかった。新人だった昨季は75試合で打率・237、7本塁打、38打点。数字だけを見れば大抜てきと言っていい。若手が多いとはいえ、侍ジャパンのトップチームでユニホームを着ることが決まった。

 「うれしい気持ちもありますけど、すごく気が引き締まる。日本代表でもあるし、タイガースの代表でもあるので、しっかりやらないといけないなという気持ちです」

 吉報に浮かれることなく、日焼けした精悍(せいかん)な顔をいつも以上に引き締めた。出るからにはチームの勝利に貢献してアピールすることは当然。それだけでなく、DeNA・筒香、ソフトバンク・柳田、広島・菊池らそうそうたるメンバーとは一緒にいるだけで学ぶことがある。見て、聞いて、盗む――。一回り大きくなって猛虎に帰ってくることを誓った。

 「こうやって選んでいただいて、自分のプラスにしないといけない期間だと思う。周りは一流の方ばかり。ささいなことでも見て学ぶこともできるし、聞くことも大切だと思う。これからの野球人生に生かせるようにしっかりやりたい」

 昨季は6月末に1軍初昇格を果たすと日進月歩の成長を見せ、新人ながら4番も任された。思い切りの良さと粘り強さを併せ持つ打撃は数字以上の印象。侍ジャパン・稲葉監督は視察に訪れた7日の紅白戦、16日の楽天との練習試合で2度の3安打固め打ちを目の当たりにし、「視察した際にも非常によく打っていた。こういう国際経験をしてもらって(東京)オリンピックを目指してやってほしい」と将来性も含めた期待値の高さを選出理由に挙げた。

 金本監督も“侍効果”に期待を膨らませた。「周りの選手のスイングを見たり、雰囲気とか、体つきを見たり、高いレベルの選手と一緒にやるというのはプラスになると思う。自分の足りなさも分かってくると思う」。与えられたチャンスを確実にものにできれば、収穫は絶大なはずだ。(山添 晴治)

 ▽大山の日本代表歴 白鴎大4年時の16年に侍ジャパン大学代表に選出され、7月に日本で開催された日米大学野球で全5試合に「4番・三塁」でフル出場。日本は2大会連続の優勝を果たしたが、大山は15打数2安打0本塁打0打点の打率・133と振るわなかった。

 《石崎も侍選出》石崎も大山とともに侍ジャパン入りを果たした。2試合で計2回2/3を無失点だった昨年11月の「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」に続く選出。「光栄ですし、喜びが大きい。結果を残したいし、思い切ってやりたい」と意気込んだ。昨秋は同世代の中日・又吉から「シュート回転しない方法を教わった」と収穫を得たように今回も同じサイドスローの田島から技術吸収に狙いを定めた。2年後の東京五輪など将来については「結果を残さないと次につながらない。上を見すぎずに目の前のことに集中したい」とあえて封印。まずは“阪神に石崎あり”を再び稲葉監督に見せつけるつもりだ。

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