巨人・吉川尚 正二塁手へ猛アピール 3の3&積極走塁も「まだまだ」

[ 2018年2月10日 08:11 ]

巨人紅白戦   白組6―5紅組 ( 2018年2月9日    サンマリン宮崎 )

紅白戦の初回無死、高橋監督(後方)が見つめる中、吉川尚は左中間に二塁打を放つ
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 巨人の吉川尚輝内野手(23)が9日、今季初実戦となる紅白戦に白組の「1番・二塁」で先発。第1打席で積極走塁の二塁打を記録するなど3打数3安打と結果を出した。チームが昨季固定できなかった正二塁手を狙う一人。16年ドラフト1位がアピール合戦の好スタートを切った。

 迷いはなかった。初回。低めフォークを拾って遊撃の頭上を破った吉川尚は、中堅手が打球に追いついていないとみて、加速した。

 「思い切って、アウトになっても行こうと思った結果、セーフになって良かった」。二塁までは7秒5。アマ選手を探るスカウト陣が「俊足」と評価する水準が8秒3だ。持ち前の能力と判断の良さで、吉川尚ははるかに早く二塁に達した。

 この速さが、得点力不足が続くチームを変える可能性がある。1死後、小林の左前打で先制点が入った。「走塁も良かったし、結果は今日は良かった」と高橋監督。快走に3安打に、1年目の昨季と違う輝きを示した。

 昨秋キャンプは一日1500本を目標に振り込み。沖縄自主トレではポールから中堅までのダッシュ一日20本をノルマにした。土台づくりが生きた猛打。3回の中前打は内角球に負けず、5回無死二塁では「右方向に強い打球」という狙い通り一、二塁間を破った。「前なら詰まった打球が抜けた。力が少しは付いた」と汗を拭う。

 高橋監督は6日合流の松井秀喜臨時コーチに「見てもらいたい選手」として小林、岡本とともに吉川尚を挙げた。その松井氏は3安打を見て言った。「最初から、打つことに関して気になることはない」。中日の前田新悟スコアラーは「足が速い。脅威」と語り、阪神の太田貴スコアラーも「この打撃を続ければ開幕レギュラー」と警戒した。ブレーク予報を響かせる背番号0は「まだまだアピールしなきゃいけない」と元気いっぱいだった。 (池田 翔太郎)

 ▼巨人・井端内野守備走塁コーチ(初回の二塁打に)あれでもセーフになることが分かったはず。ああいうのが増えると点も取りやすくなる。

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