広島・坂倉に侍J稲葉監督も注目「野球界を背負う捕手」

[ 2018年2月6日 08:22 ]

NEWスター候補生=広島・坂倉将吾捕手(19)

広島の坂倉
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 通算1安打の19歳が、徐々に全国区になりつつある。今季2年目を迎える広島・坂倉は、昨季ウエスタン・リーグ2位となる打率・298を記録。昨年10月のファーム日本選手権では、実績のある巨人・森福から決勝本塁打を放ち、2軍を日本一に導いた。このときの豪快なアーチが、鯉党以外にも名前を知られるきっかけとなった。

 森福からの一発の印象が強く長打力を兼ね備えるイメージもあるが、昨季のウエスタン・リーグでは313打席で本塁打は1本のみに終わった。「長打が少なかったので、力強さを求めていきたい。長打を狙うタイプではない。でも、できれば本塁打も打ちたいですし、単打よりかは二塁打、三塁打を増やしたい」。長打力を求め今オフは筋力強化を行い、体重は3キロ増の88キロに。19歳とはとても思えない屈強な肉体を手に入れた。「重さは感じますけど、この中で動いていかないといけない。開幕1軍の土俵際にいると思うので何とか(開幕1軍を)つかみたい。崖っ縁だと思ってやります」

 そんな非凡な打撃センスを持つ若鯉に、侍ジャパンの稲葉監督も一目置く。「捕手の坂倉は非常に打撃がいい。2020年(東京五輪)はどうか分からないけど、野球界を背負う捕手になっていくと思う」。代表監督が、壮大な未来を語りたくなるほどの逸材。しかし、まだ1軍での実績はないに等しい。知らぬ間に膨らんでいった周囲の期待に惑わされることなく、まずは開幕1軍を目指す。(河合 洋介)

 ◆坂倉 将吾(さかくら・しょうご)1998年(平10)5月29日、千葉県生まれの19歳。日大三では2年秋から本格的に捕手転向。甲子園出場なし。16年ドラフト4位で広島入り。17年9月30日DeNA戦でプロ初安打、初打点。1軍通算3試合、打率・250、2打点。1メートル76、88キロ。右投げ左打ち。

 ≪番記者寸評≫キャンプ中のロングティーでの鮮やかな放物線を見るだけでも類いまれなる才能を感じさせる。広島の正捕手をつかむには、石原、会沢との競争に勝たなければならない。ただ、坂倉なら今季中に、ここに割って入るだけの成長を見せても驚きはない。

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2018年2月6日のニュース