【中畑清 CHECK!】松坂大輔はよみがえった しっかり前で振れる右腕、蹴り上げ捕手に向く右足

[ 2018年2月3日 08:50 ]

森監督(左)と話す本紙評論家の中畑清氏
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 よみがえったな、松坂大輔。1年前とは全然違う。去年ソフトバンクで見たときは肩の可動域が狭く、ひっかくような投げ方。「レジェンド」と言える域に達した男が、苦しい表情でもがいていた。

 それが、どうだ。背番号99のユニホームでの初ブルペン。腕がしっかり前で振れ、投げ終わった瞬間、投球板を蹴った右足が捕手方向に着いている。うまく体重移動できている証拠だ。

 球の質も違う。ミットをバーンと押し込んでいく迫力。2004年のアテネ五輪を思い出したよ。予選リーグのキューバ戦。大輔は4回にグリエル(現アストロズ)の打球を右腕に受けながら「投げさせてください」と志願して8回まで無失点に抑えたんだ。

 その心意気、闘争心はまだ失っていない。だからこそ、けじめをつけるための再チャレンジ。野球大好き小僧なんだな。ファンや復活のチャンスをくれた中日に恩返しするストーリー。期待しようじゃないの。(本紙評論家)

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2018年2月3日のニュース