広島2軍キャンプ“奨成フィーバー” ドラ1目当てに1500人

[ 2018年2月2日 09:01 ]

背番号22のユニフォームを来てグラウンドに登場した中村奨
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 “奨成フィーバー”だ!広島のドラフト1位、中村奨成捕手(18=広陵)は1日、山口県岩国市のキズナスタジアムで2軍キャンプ初日を迎えた。1軍日南キャンプの1300人を上回る観衆1500人に見守られ、「ファンの声援を力に変えたい」と決意を新たにした。

 フィーバーは2軍で起きた。中村奨を目当てにキズナスタジアムに集まった観衆は1500人。1軍キャンプの1300人よりも200人多い異例の“逆転現象”を生んだ。

 球場中の視線が集まる中、ウオーミングアップを終えると上着を脱ぎ、22番のユニホーム姿で初めてプレー。約50メートルのキャッチボールで肩を慣らし、投内連係でのバント処理では少し力を入れただけの二塁送球で観客席から「うお〜!」の驚きを誘った。昨夏の甲子園でも同様のバント処理で沸かせ、自慢の強肩は既に代名詞と言っていい。球場使用は午前中の守備練習まで。半日足らずでもファンの熱気を十分に受け止めた。

 「あれだけの観客が集まったのはカープという球団が愛されている証拠だと思うし、ファンの声援を力に変えていきたい。注目されるのは、いいプレッシャーになるし、本番に近い感覚でずっとやれると思う」

 午後からはファンが立ち入れない大野練習場に場所を移し、フリー打撃などで徹底的に振り込んだ。ブルペンでは16年ドラフト1位・加藤らの球を受け、最後のメニューだったウエートトレを終えたのは午後5時30分ごろ。長かった緊張の初日を終え、ようやく18歳らしい笑顔を見せた。

 「疲れました。でも、逆に楽しかったです。倉さん(2軍バッテリーコーチ)には“1日1個ずつ覚えていけ”と言われたけど、自分は2つ3つと吸収したい。ノートにまとめないと、僕すぐ忘れるので書かないと…」

 サインプレーなど細かい動きの学習にも意欲的だった。4日までは同様に過ごし、5日に2軍本隊とともに日南入りを予定。「他の捕手の方に負けないようにして、早く1軍に上がりたい」。周囲の期待を一身に背負い、長く険しいプロ野球生活の幕が明けた。(河合 洋介)

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2018年2月2日のニュース