ヤクルト巻き返しへ“宮本イズム”満載 ハードメニューで体力&守備強化

[ 2018年2月2日 09:55 ]

宮本ヘッド(右端)が見つめる中、12分間走がスタート                      
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 【ここにFOCUS】キャンプでの新たな取り組みを掘り下げる「ここにFOCUS」。昨季3年ぶりの最下位に沈んだヤクルトは小川淳司監督(60)、宮本慎也ヘッドコーチ(47)の新体制となり昨季の練習メニューとは大きく様変わりした。体力強化と守備力の向上に力を入れ、抜本的なチーム改革に乗り出した。

 アップ後、待っていたのは12分間走だった。外国人、ベテランも関係なく、陸上競技場のトラックを走った。7分で離脱したバレンティンを除き、全員完走だ。そして野手はメイン球場に移動してベースランニングを行い、キャッチボールを始めたのは正午すぎだ。

 「強いチームが練習をやっているわけだから。やれるだけのことをやらないと。それ以上やっても追いつくか分からない」。13年の引退から5年ぶりに現場復帰した宮本ヘッドコーチは強い危機感を口にした。体力強化や守備力アップに重点を置いたメニュー。キャッチボール後は室内練習場を非公開にしてバントシフトの練習。さらに投内連係、シートノックと矢継ぎ早にメニューをこなした。

 宮本ヘッドからは「声出せ!声!」という怒声も飛ぶ。ランチ特打を除けば、打撃練習に移ったのは午後3時前。その打撃も2時間打ちっ放しだ。“宮本イズム”と言えるハードメニューに、山田哲は「(プロ)8年目で一番、量と質が高い。疲れている状態」と振り返り、4年ぶりに指揮を執る小川監督は昨春と比較し「練習量が違う。厳しいと思うが、ケガをしないようにレベルアップしてほしい」と期待を寄せた。

 昨季は球団ワーストの96敗を喫し、並大抵のことでは上位に浮上できない。宮本ヘッドも「課題は全て。不満もある。もう少し緊張感を持ってほしい。公式戦はもっと緊張する」と厳しい注文を付ける。最下位からの巻き返しを目指し、スローガンは「再起」。若手選手がキャンプ施設を引き揚げたのは午後8時半すぎで、練習時間は約10時間に及んだ。(細川 真里)

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