金本監督 藤浪は変わった ダル、カーショーに学び「自信ついたんかな」

[ 2018年1月28日 08:17 ]

笑顔を見せる藤浪
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 阪神・金本知憲監督(49)が27日、甲子園球場の室内練習場での自主トレを電撃訪問し、今年初めて顔を合わせた藤浪晋太郎投手(23)の変身ぶりを確信した。言葉や握手を交わし、キャッチボール姿を視察。“新年のあいさつ”で順調な調整ぶりをじかに確かめ、13年ぶりリーグ優勝へ欠かせない男の復調の気配を感じ取った。

 金本監督が甲子園室内に足を踏み入れると、このオフに体重が初めて100キロを超えたという大きな男がツカツカと寄ってきた。藤浪だ!年が明けて初めての対面。「どうやった?自主トレは?」。すると自信に満ちた表情と、力強い言葉が返ってきた。

 「いい自主トレができました。頑張ろうと思えました」

 金本監督が“うん、うん”とうなずいていると、藤浪は「モチベーションが上がってきました!頑張ります」とさらに言葉をかぶせた。予想以上に高いテンション。金本監督は「期待しているぞ!」と力を込めた。

 言葉だけではない。鈴衛ブルペン捕手とのキャッチボールでは目いっぱいに近い鋭い腕の振りを目の当たりにし、頬を緩めた。

 藤浪が1月上旬から米国でダルビッシュ(ドジャースからFA)と合同自主トレしてきたことは知っている。さらに3度のサイ・ヤング賞を誇るメジャー最強左腕カーショー(ドジャース)からカーブを教わったとも伝わる。「ストライクを取れりゃあね」。ほんの少しだけの会話でも、弱々しく映っていた昨年までの印象から何かが変わった雰囲気を感じ取った。

 就任1年目の16年は3年連続2桁勝利が途絶える7勝止まり。7月8日の広島戦では8失点しながら8回まで交代させず、161球を投げさせたこともあった。3勝だった昨季は初めて不振による2軍降格も命じた。この2年間はテクニックとメンタルがガタガタに崩れていく姿しか見ていない。求めるレベルとの差が大きかっただけに、ふがいない投球に失望し、他の選手よりも不満指数が高かったのは確かだ。

 「自信がついたんかなあ。4キロ太ったっていつからなんや。大きくなったかどうかは、ユニホーム姿を見んと分からんけどね」

 期待を裏切られても気になって気になって仕方ない。13年ぶりリーグ優勝のためには欠かせない戦力なのは当たり前で、投手陣の柱としてフル回転してもらわなければ困る。

 “頼んだぞ”

 “任せてください”

 がっちりと交わした握手には、そんな心のやりとりがあったはずだ。(畑野 理之)

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