金本監督「理想は先発ローテ」高卒2年目・才木を1軍C大抜てき

[ 2018年1月25日 05:30 ]

阪神の才木
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 阪神・才木浩人投手(19)が初の1軍キャンプに抜てきされた。24日に西宮市の甲子園球場でスタッフ会議を開き、1、2軍のメンバー振り分けを発表。金本知憲監督(49)は「先発ローテーションに入ってくれたら」と高卒2年目を迎える大型右腕に大きな期待を膨らませた。13年ぶりリーグ優勝へ向けた“新戦力”へと飛躍を遂げるのか。今春注目の存在に躍り出た。

 1、2軍の首脳陣、スタッフが一堂に会した合同スタッフ会議後、金本監督は1軍組に振り分けた40人のうち抜てきした19歳の大器について熱を込めて説明した。16年ドラフト3位入団から2年目を迎える才木だ。大きな期待感は言葉の端々から伝わった。

 「彼に対する期待度は僕の中で非常に高いです。何とか去年よりも上がり目と言いますか、そこに期待しています」

 高卒新人だった昨季は2軍の先発陣に定着して経験を積み、10月5日の中日戦(甲子園)でデビュー。2―1の8回に登板して1安打1四球を許しながらも1回無失点に抑え、球団史上最年少ホールドを記録した。昨秋キャンプでも1メートル88の長身を生かした出所の見づらい投球フォームを駆使して実戦で猛アピールに成功。今春の1軍切符を与えた。

 「もしかしたら1軍の戦力になれるのかなと。そういう期待もある。理想は先発ローテーションに入ってくれたら。なかなかそうはいかないと思いますが、いいものをドンドン出してほしい」

 今季の先発陣は開幕投手に内定しているメッセンジャー、昨季12勝の秋山が確定している一方、残りは能見、藤浪らの激しい競争が予想される。実績では先輩たちに劣っても、若く未知数の才木の伸びしろは誰も予想できない。ダークホースとして一躍参戦が決まった開幕ローテーション争い。浮足立った様子を見せなかった。

 「1軍キャンプに選んでもらえましたが、満足はしていないですし、キャンプからしっかりとアピールしていかないとという気持ちです」

 淡々、そして、堂々の決意表明だった。年明けから「上ばかりを見るのではなく、しっかりと足元を見つめ直して」と一貫して口にしてきた男らしく大抜てきにも一段と気持ちを引き締めた。鳴尾浜球場ではキャッチボールなどで調整。「自分は真っすぐが取りえだと思うので、実戦でも攻める姿勢を見せてアピールしていきたいと思います」。失うものは何もない。2年目の春、最速152キロの武器と同様に「真っすぐ」な覚悟を示した。(遠藤 礼)

 《才木 浩人(さいき・ひろと)》

 ★生まれ 1998年(平10)11月7日、兵庫県出身の19歳。

 ★サイズと投打 1メートル88、79キロ。右投げ右打ち。

 ★野球歴 小1から野球を始め、王塚台中2年時に外野手から投手に転向。須磨翔風では2年春の県大会で創部初の4強入り。3年夏の兵庫大会は2回戦で報徳学園に敗退し甲子園出場はなし。

 ★デビュー 2軍では17年4月27日のオリックス戦で初登板。7月22日ソフトバンク戦に6回無失点で初勝利を挙げるなど通算14試合1勝5敗、防御率4・88。10月5日中日戦に救援で1軍初登板し1回を1安打無失点。10日の同戦でも1回2/3を1安打無失点。

 ★両親 父・昭義さんはロボット作りに携わるエンジニア。母・久子さんは大体大のハンドボール部出身で、全日本大学選手権(インカレ)で準優勝。中学の体育教師の経歴もあり、文武両道の血を受け継いでいる。

 ★将棋&パズル 趣味は将棋とパズル。父・昭義さんの影響で、自宅ではパズルやクロスワードで遊んでいた。将棋も得意。なかなか相手がおらず、携帯ゲームのアプリを取得している。

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