広島・野村 星野魂継承!ノルマ180イニング「気持ちで向かっていく」

[ 2018年1月25日 05:30 ]

トレーニングで巨大なタイヤをハンマーで叩く野村
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 広島・野村祐輔投手(28)が24日、東京都府中市にある母校の明大で自主トレを公開し、「星野魂」の継承を誓った。

 4日に膵臓(すいぞう)がんのため70歳で急逝した星野仙一氏は大学の先輩であり、同じ岡山県倉敷市の出身。燃える男よろしく「気持ちで向かっていけたらいい」と力を込め、リーグ3連覇に向けて170〜180イニングのノルマを自らに課した。

 8日から始まった6年連続の母校での自主トレ。グラウンドは残雪のため使えず、室内でロッテ・関谷とともにキャッチボールやウエートトレーニング、重さ3キロのハンマーをタイヤに向かって振り下ろす全身運動などを精力的にこなした。

 「全体的にボリュームが増えた。練習に体は慣れていくので、よりいじめないと成長しない。いい状態で自主トレができている」

 始動前の4日にショッキングな出来事があった。偉大な先輩が膵臓(すいぞう)がんで死去した。同じ明大野球部で薫陶を受け、同じ倉敷市出身の星野仙一氏。「ニュースで知った」という野村も、突然の訃報に少なからず衝撃を受けた。

 「親近感という表現が適切かわからないけど、大学の先輩だし、地元も近いので…。会うたびに“ケガするなよ、頑張れよ”と声をかけていただいた」

 2年前の明大OB会で対面したのが最後だった。マウンドに立てば「燃える男」、監督としても「闘将」と形容され、戦う姿勢を取り続けた星野氏。タイプは違うが、「魂」を受け継ぐのにためらいはない。野村は短い言葉に力を込める。

 「気持ちで向かっていけたらいい」

 カードの初戦を任され、「いい勉強になった」という昨季は9勝5敗、防御率2・78をマーク。リーグ3連覇と日本一への貢献を誓う今季は技術や投球術に磨きをかけ、170〜180イニングを自らに課す。主戦としての自覚だった。

 「去年は25試合で155回1/3。平均して1イニング多く投げれば、そういう数字になる。新人の時の(自己最多)172回2/3は超えたい」

 故障なくローテーションを守り続ける技巧派右腕の値打ち。薮田が開幕投手に名乗りを上げたことには「好投手が多いし、皆が狙っていると思う。競争して勝ち取りたい」と歓迎した。偉大な先輩の魂を胸に刻み、投球に闘志を込めて野村が投手陣をけん引する。(江尾 卓也)

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2018年1月25日のニュース