1軍キャンプ抜てき 巨人育成・松原、今も大切にする仙台育英恩師の教え

[ 2018年1月25日 10:30 ]

合同自主トレでフライを捕球する松原聖弥外野手
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 巨人の育成2年目・松原聖弥外野手(22)が、支配下登録への大チャンスをつかみかけている。2月1日から始まる春季宮崎キャンプでの1軍スタートが決定。「驚きです。まだ不安の方が大きい」と明かすが、50メートル5秒8の快足の持ち主は「足を求められてると思うので、足でアピールしたい」と力を込める。

 昨季、3軍で45盗塁を記録。大学までは盗塁に自信がなかったそうだが「スタートを切る勇気がついた」と振り返る。「(投手を見る)洞察力が広くなった。裏付けをつくって、スムーズにスタートを切れるようになった」と“眼”を養い、武器が生きるようになった。昨年末に台湾アジアウインターリーグに参戦し、19試合で打率・311。「フェニックスリーグと、秋季キャンプで振り続けた効果が台湾で出た」と1軍キャンプ行きにつなげた。

 仙台育英(宮城)時代はベンチに入れず。「だからこそ、大学で見返してやろうと思っていた」と進学先の明星大では反骨心が原動力となった。仙台育英は昨年12月に部員による飲酒、喫煙が発覚。恩師の佐々木順一朗監督が責任を取って辞任した。「残念です。またどこかで監督を続けてほしい」と話した。

 「佐々木先生に会って人として成長できた」と、今でも教えを大切にしている。例えばごみ拾いや、乱れているスリッパの整列。「運を引き寄せる、ということで今でも続けています。ゴミが落ちてたら素通り出来ない」と実践し続ける。ごみ拾いは運拾い。今回、支配下登録に大きく近づいたこととも、無関係ではないのかもしれない。

 仙台育英OBの存在も励みになっている。昨季、1学年後輩の上林誠知(ソフトバンク)が大活躍。「高校の時もすごかったけど、今もっとすごい。良い刺激になります」と声を弾ませる。同じく馬場皐輔と熊谷敬宥は、阪神のドラフト1位と3位でプロ入りした。巨人には先輩の橋本到もいる。「僕というより、みんなで頑張りたい」。母校のため、新しい育成の星となるため。松原にとって勝負の時が迫っている。(記者コラム・池田 翔太郎)

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