ライアン「さあ始まった」 キャッチボールで笑顔 最短なら開幕間に合う

[ 2018年1月22日 10:00 ]

埼玉・戸田でキャッチボールを再開したヤクルトの小川
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 一歩一歩、復帰への道のりを歩んでいる。昨年10月に右肘疲労骨折の手術を受けたヤクルト・小川泰弘投手が16日、埼玉・戸田の2軍施設でキャッチボールを再開した。約20メートルの距離で感触を確かめるように15分間。今後は徐々に距離を伸ばし、強度を上げていくという。経過は順調そうで、「意外と投げられました。リリースポイントと(相手の)胸に投げることを意識しました。(相手がいるので)投げていて楽しいですね」。そう明るい表情を見せていたから安心した。

 昨季は22試合に登板し、8勝7敗、防御率2・83。チーム事情でシーズン途中には中継ぎ、抑えに配置転換されるなどフル回転した。「背水の陣と思って戦っていた。最低でも7回は投げて、エースとして戦いたいと思っていた。故障があったり、リリーフがあったり、満足のいくシーズンではなかった」。昨年末の契約更改の席で悔しそうに振り返り、「やり返したい」と決意を口にした。16年まで3年連続で開幕投手。しかし、17年の昨季は自身も満足した成績が残せず、チームも最下位。大黒柱として責任を痛感しているようだった。

 戸田での自主トレを視察した小川監督は、キャンプの2軍スタートを示唆している。「本人はあくまでも開幕と言っていた。そこは肘の状態で決まる。焦らせるつもりはない。そこに合わせてペースを速めるということはないように」。振り分けは23日のスタッフ会議で決定するが、右腕自身、順調にいけば、2月上旬のブルペン入りを目指しているという。

 手術では患部にボルトを入れて補強し、骨片を除くクリーニングも兼ねた。地道なリハビリを経て約3カ月ぶりにネットスローで投球練習を再開した10日は「さあ始まったな、という気持ち」と表情を引き締めていた。「最短のプランでは開幕に(試合で)100球投げられるという計算になる。焦らずに、しっかりやっていきたい」。巻き返しを期すチームの浮上に小川の力が必要なのは間違いない。焦らずじっくり、万全な状況で戻ってきてほしいと思う。(記者コラム・細川 真里)

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2018年1月22日のニュース