“桐生に勝った男”阪神ドラ4島田に脱力のススメ 陸上記録保持者が太鼓判

[ 2018年1月20日 09:20 ]

秋本真吾氏(左)のランニング指導を受ける島田
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 阪神のドラフト4位・島田海吏外野手(21=上武大)が新人合同自主トレ第3クール3日目の19日、鳴尾浜球場で陸上200メートルハードルアジア記録保持者の秋本真吾(35)の走法指導に参加し、「もっと速くなる」とさらなる伸びしろを認められた。スタート時の脱力を説かれ、盗塁成功率100%に太鼓判を押された。

 島田の持つポテンシャルが陸上界のトップを知る秋本氏から認められた。午前中から始まった新人選手への走法指導。グラウンドを軽快に疾走し、底知れぬ可能性を抱かせた。

 「もともと速いと記事で見て、30メートルのタイムが4秒切ったりとか見てたんですけど、正直、全然まだ速くなる。完成されてない。桐生君に勝ったという情報も聞いていた。まだいけると思う」

 昨年12月の体力測定では30メートル走で新人最速の3秒99を記録。中学時代の陸上大会で現100メートル日本記録保持者の桐生祥秀に先着した逸話もうなずける快足ぶりを披露した。

 16年秋から臨時コーチを務める秋本氏は「キレがある走り方をしているけど、力み、力感が強くなるので、盗塁とか緊迫した場面で力みが出て刺されたりする」と現状での課題を指摘。その上で推奨する「脱力走法」が開眼すれば、球界最速の走者となれることを力強く予言した。

 「フォームを作っていって(30メートル走で)3秒7、8がコンスタントに出るようになった時には、塁に出れば(盗塁も)100%決められると思う」

 30メートル3秒7を塁間(27・431メートル)に換算すれば約3・38秒になる。プロの投手のクイック投法は1・2秒台が及第点とされ、捕手による捕球からの二塁への送球到達は1・9秒台がプロレベル。二盗を試みる際は塁間からリード幅分だけ距離が短くなり、スライディング技術にも左右される点も加味すれば、「成功率100%」の方程式は十分に成り立つ。

 陸上経験者だった父の指導を受け、小学時代からスピードを追い求めてきた島田も究極の目標に強い意欲を示した。「ミリ単位の世界なんで。セーフになるためには、少しの力みも入ってしまうとアウトになるケースも多くなる。リラックスしながらスタートからスライディングまで力が入らないような工夫をしていきたい」。通算381盗塁を誇った赤星憲広氏(スポニチ本紙評論家)と同じ背番号53を付ける期待の新星。唯一無二の武器でサクセスロードを駆けるプロ人生を思い描いた。

 桐生に勝った男”は、もっと速くなる――。(遠藤 礼)

 ▽盗塁の成否 二盗の成否を分けるタイムは3・2秒。投手のクイック投法は1・2秒、捕手の二塁送球完了タイムは2秒を切れば速いとされるからだ。阪神入団1年目から5年連続で盗塁王を獲得した赤星憲広氏は著書「頭で走る盗塁論」(朝日新書)の中で「現役時代、スタートを切ってからスライディングして二塁ベースに到達するまで3・2秒」としており、成功率を上げるためには投手のモーションを盗むことや球種を読むことが大事としている。

 ▽盗塁成功率 成功÷企図数で算出し、赤星憲広は現役9年間で通算381盗塁、失敗88で成功率・812だった。企図数300以上の歴代1位は・829の広瀬叔功(南海)、2位は・819の松井稼頭央(西武)、3位が赤星。

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